ホウセキカナヘビの背中のデジタル迷彩柄が生まれる仕組み
Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 6 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170602
原文:Nature (2017-04-12) | doi: 10.1038/nature.2017.21817 | How lizards get their spots
ホウセキカナヘビの背中の模様の形成の仕組みは、動物の体の模様を記述する一般的な規則には当てはまらないと考えられてきた。このたび、このトカゲでは、鱗の1枚1枚が隣接する鱗との間で色を調節していて、こうした仕組みは「セルオートマトン」という数学モデルに当てはまることが分かった。
Michel C. Milinkovitch
ホウセキカナヘビ(Timon lepidus)というトカゲの成体の背中には、黒と緑色の渦巻き模様がある。皮膚模様がある動物は珍しくないが、ホウセキカナヘビは、その背中に広がる迷路のような模様を、多くの動物とは異なる方法で発達させることが突き止められた。