Research Highlights

ストレプトミセス属で見つかった「探索」細胞

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 4 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170417

原文:Nature (2017-01-12) | doi: 10.1038/541136a | Bacterial explorers move fast

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JONES ET AL./CC BY 4.0

これまで「動かない」と考えられていた細菌が、酵母と共に生育させると、迅速に移動できる細胞を作ることが分かった。

ストレプトミセス属(Streptomyces)細菌は、主に土壌を生息域としており、多くの抗生物質がストレプトミセス属の産生物である。マックマスター大学(カナダ・ハミルトン)のMarie Elliotらは、ストレプトミセス・ベネゼエレ(Streptomyces venezuelae)をパン酵母(Saccharomyces cerevisiae)と14日間にわたって共培養した。すると、この細菌が分岐を伴わない栄養菌糸を形成して、さまざまな表面(写真)や障害物を覆って広がることが分かった。この「探索」細胞は、揮発性アルカリ性化合物を放出して、物理的に離れたストレプトミセス属細菌を刺激して探索を開始させるが、他の細菌の生育は阻害する。

このような探索的な生育は、細菌がより多くの栄養物を獲得するための方法であるかもしれないと、著者らは語っている。

(翻訳:三谷祐貴子)

参考文献

  1. eLife 6, e21738 (2017)

キーワード

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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