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現生人類の分散を描く

Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 1 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170126

原文:Nature (2016-10-13) | doi: 10.1038/nature19472 | Population genetics: A map of human wanderlust

Serena Tucci & Joshua M. Akey

地理的に多様な人類集団の高カバー率のゲノム塩基配列が得られたことで、地球全体に広がった現生人類の分散について、そして地勢がゲノムの多様性をどのように形成したかについて、手掛かりが得られた。

現生人類の大きな特徴として、その「旅心」が挙げられる。詩人のシャルル・ボードレールがそれを「家の恐怖(l’horreur du domicile)」と呼んだ話は有名だ1。現生人類は、アフリカにある進化上の生まれ故郷2から地球上のほぼ全ての居住可能な場所へ移動し(図1)、氷や砂漠、海や山などの障害を克服した。アフリカ発の人類分散の人数、時期、そして経路は、人類の過去について、そしてその過去が現在の人類のゲノム変動パターンにどのような影響を与えたかについての理解に影響する。Nature 2016年10月13日号の207201、および238ページに掲載された3件の研究(Anna-Sapfo Malaspinasら3、Swapan Mallickら4、およびLuca Paganiら5)は、地理的に多様な集団の人々について新たな高精度ゲノムを787セット示した。これらのデータにより、人類の歴史的移動に関する従来のモデルを改良して拡張することが可能になった。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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