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胎児組織研究に関する真実

中絶胎児の組織を研究に使用することについて、米国では論争が巻き起こり、殺人事件も発生している。しかし、多くの科学者が「こうした研究はHIVや発生などの研究に不可欠だ」と言う。

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ANDY KATZ/DEMOTIX/CORBIS; WIN MCNAMEE/GETTY

Nature ダイジェスト Vol. 13 No. 3 | doi : 10.1038/ndigest.2016.160317

原文:Nature (2015-12-10) | doi: 10.1038/528178a | The truth about fetal tissue research

Meredith Wadman

ノースカロライナ大学チャペルヒル校(米国)の研究者Lishan Suは、カリフォルニアのある会社から氷漬けにされた小さな試験管を毎月受け取る。その中には、妊娠14~19週で中絶されたヒト胎児の肝臓の一部が入っている。Suの研究チームは、その肝臓を慎重にすりつぶして遠心分離機にかけ、肝臓と血液を形成する幹細胞を抽出・精製する。次に、生まれたばかりのマウスの肝臓にその細胞を注入し、マウスを成熟させる。その結果、機能するヒトの肝臓と免疫細胞を持つ「ヒト化」マウスが誕生する。その他の部分は普通のマウスだが、SuのB型およびC型肝炎の研究にとっては非常に貴重だ。このマウスを使うことで、ウイルスがどのようにヒトの免疫系を逃れて、慢性の肝臓病を引き起こすかを詳しく調べることができる。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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