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シナプスの要、ナノカラム

Nature ダイジェスト Vol. 13 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2016.161129

原文:Nature (2016-08-11) | doi: 10.1038/nature18917 | Nanocolumns at the heart of the synapse

Stephan J. Sigrist & Astrid G. Petzoldt

シナプス前部にある神経伝達物質分子を放出する領域と、それを捕獲するシナプス後部の領域をつなぐ「ナノカラム」構造が発見された。シナプス間隙をまたぐこの構造は、シナプスの組織化と調節の機構についての手掛かりを与えてくれる。

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Science Photo Library - ANDRZEJ WOJCICKI/Brand X Pictures/GETTY

ヒトの脳は全ての認知プロセスを司る精緻な組織で、脳の認知プロセスによって、我々は自身を自意識のある社会的な個人と感じることができる。認知プロセスは、根本的にはシナプスと呼ばれる単一の機能ユニットの働きに基づいている。シナプスは、ニューロン間の迅速な信号伝達を担い、高度に特殊化した2つの小区画からなる。これらの区画はニューロン間に存在する狭い隙間(シナプス間隙)の前部(信号を送る側)と後部(信号を受け取る側)に位置している。これまで、この2つの小区画がうまく向き合うようにシナプス間隙をまたいで調整している構造があると考えられてきたが1、その存在を示す直接的証拠はほとんどなかった。今回、米国メリーランド大学のAi-Hui Tangらは、精巧な超分解能光学顕微鏡と数学モデルを組み合わせて用いることで、シナプス前区画とシナプス後区画を連結する、タンパク質を主成分とする個別のナノカラムが存在するという証拠を示し、Nature 2016年8月11日号210ページに報告した2

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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