News & Views

光解離反応で観測された量子効果

Nature ダイジェスト Vol. 13 No. 10 | doi : 10.1038/ndigest.2016.161034

原文:Nature (2016-07-07) | doi: 10.1038/535042a | Quantum control of light-induced reactions

David W. Chandler

超低温の二原子分子が光を吸収して2個の原子に分裂する光解離反応で、驚くべき量子効果が初めて観測された。この研究は、量子光学の新たな研究の道を開く。

地球大気の成層圏で紫外線によってオゾンが生成・分解する反応は、自然界で起こる光解離反応の代表的な例だ。 | 拡大する

Brite Kaiser/EyeEm/Getty

光の吸収によって分子の結合が切れる現象は「光解離」と呼ばれ、大気中の化学反応を起こしたり、DNAの損傷やそれに伴う修復反応を引き起こしたりする。光解離はこれまで、分子がどのように光を吸収してそのエネルギーを分配し、処理するかを研究する上で、素晴らしいツールとなってきた。今回、コロンビア大学(米国ニューヨーク)のMickey McDonaldらは、超低温のストロンチウム分子(Sr2)が光を吸収して2個の原子に分裂する光解離反応について、光解離が起こるエネルギーしきい値をわずかに上回る超低エネルギーで分子がどのように振る舞うかを調べ、これまでに観察されたことのない量子力学的ダイナミクスを明らかにした。この結果は、Nature 2016年7月7日号122ページで報告された1

全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

プライバシーマーク制度