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バランスを保つことで多能性を安定化

Nature ダイジェスト Vol. 12 No. 8 | doi : 10.1038/ndigest.2015.150832

原文:Nature (2015-05-21) | doi: 10.1038/521299a | Equilibrium established

Kyle M. Loh & Bing Lim

多能性細胞は体内のあらゆる種類の細胞を作り出すことができる。このような多能性状態は、Wntシグナル伝達の阻害などの「合図」によって獲得され、多様な細胞を作り出すためのバランスを維持した状態であることが分かった。

道教では「二元性の達成」を2つの相対する力がバランスを保って共存する状態と説くが、今回、この状態が幹細胞にも確認された。幹細胞はあらゆる可能性の中心に位置することで、血液から骨や脳まで、多種多様な組織を形成する可能性を秘めている。このようなさまざまな可能性のバランスを保つことは、幹細胞性の獲得および維持に重要である1。このほどソーク生物学研究所(米国カリフォルニア州ラホヤ)のJuan Carlos Izpisua Belmonteの研究チームは、幹細胞がこのようなバランスを保つのに、細胞のシグナル伝達経路の1つであるWnt経路の中和が役立っていることをNature 2015年5月21日号316ページで報告した2

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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