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2D半導体薄膜の大面積成長

Nature ダイジェスト Vol. 12 No. 7 | doi : 10.1038/ndigest.2015.150729

原文:Nature (2015-04-30) | doi: 10.1038/520631a | Semiconductors grown large and thin

Tobin J. Marks & Mark C. Hersam

原子3個分の薄さの遷移金属ダイカルコゲナイド半導体層を、4インチウエハースケールで均一に成長させることに成功。電子機器の究極の小型化実現が、また一歩近づいた。

電子機器に囲まれた現代の生活を可能にしているのは、並外れた空間均一性を誇る半導体ウエハーが開発されたからに他ならない。均一性に優れたウエハーを使うことで、回路を構成する数十億個というトランジスターがそれぞれ予想どおりに振る舞う高集積回路の製造が可能になり、個々のデバイス間における性能のばらつきをあらゆる製造技術の中でも最小のレベルに抑えることができるからだ。一方、トランジスターの小型化も近年飛躍的に進歩しており、ついに究極のサイズ限界、すなわち原子スケールの電子デバイスが検討されるに至った。実験室ではすでにこの限界領域に達しており、原子レベルの薄さの半導体材料から試作品が作製されている1。しかし、原子スケールのデバイスから集積回路を作製するには、そうした材料を大面積にわたって均一に形成させる必要がある。今回、コーネル大学(米国ニューヨーク州イサカ)のKibum Kangらは、有望な二次元(2D)半導体材料として近年再注目されている「遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)」の単層を、4インチウエハー上に均一に成長させることに成功し、Nature 4月30日号656ページに報告した2。これは、原子レベルの薄さのデバイスからなる集積回路の実現に向けた、重要な一歩 である。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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