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肝臓の細胞量維持に重要な細胞集団を発見

Nature ダイジェスト Vol. 12 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2015.151129

原文:Nature (2015-08-13) | doi: 10.1038/nature15201 | Regenerative biology: Maintaining liver mass

Kenneth S. Zaret

マウスでの実験で、これまであまり評価されていなかった肝細胞集団の1つが、日々の肝臓細胞量の維持に重要な役割を担っていることが分かった。この細胞群は近傍の静脈からのシグナルによって誘導・維持されている。

肝臓には顕著な再生力がある。肝臓には、損傷を受けた後に肝臓と胆管の両方を補充できる能力を持つ細胞が複数種あり、これらは活発に研究が行われている1。一方、細胞死が自然に起こった際に肝臓が自己再生する「恒常的再生」の仕組みはそれほど明確には分かっていない。後者は、肝臓が適切な細胞量を維持することを確保しているため、健康の維持・増進に非常に重要であるといえる。このほどスタンフォード大学医学系大学院およびカリフォルニア大学サンフランシスコ校(共に米国)のBruce Wangらは、マウスにおいて、損傷を受けていない肝臓に存在する、これまであまり評価されていなかった自己複製する細胞集団に注目して、肝臓の恒常的再生の仕組みを解明し、Nature 2015年8月13日号180ページに報告した2。この研究から、肝臓の細胞は、肝臓の特定の領域に位置しているときに、恒常性を維持するための「幹細胞」として機能できることが示唆される。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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