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白内障の原因を解きほぐすラノステロール

Nature ダイジェスト Vol. 12 No. 10 | doi : 10.1038/ndigest.2015.151033

原文:Nature (2015-07-30) | doi: 10.1038/nature14629 | Cataracts dissolved

J. Fielding Hejtmancik

遺伝性白内障の2家系における研究から、疾患の原因が、水晶体のラノステロールを合成する酵素の機能を障害する変異遺伝子であることが分かった。この知見は、白内障の非外科的予防や治療につながりそうだ。

一部の白内障は、水晶体のクリスタリンタンパク質の構造が変化して凝集することで生じる。四川大学(中国)、中山大学(中国広東省)、カリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)、北京ゲノム研究所(BGI)および清華大学(ともに中国北京市)の研究者からなるチームは、先天性白内障が生じる2家系の調査から、遺伝性白内障の原因が、水晶体に多く含まれるラノステロールというタンパク質を作る酵素、ラノステロールシンターゼ(LSS)をコードする遺伝子の変異であることを突き止めた。そして、ラノステロールの投与により、変異型クリスタリンタンパク質の凝集体がアミロイド様の繊維状構造であっても解きほぐすことができること、また抽出したウサギ白内障水晶体やイヌを使って、ラノステロールの投与により自然発症する白内障も効果的に治療できたことを、Nature 2015年7月30日号607ページに報告した1

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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