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遺伝子の調節で老いた筋肉を若返らせる

Nature ダイジェスト Vol. 11 No. 5 | doi : 10.1038/ndigest.2014.140525

原文:Nature (2014-02-20) | doi: 10.1038/nature13058 | Genetic rejuvenation of old muscle

Mo Li & Juan Carlos Izpisua Belmonte

筋肉の再生を担う幹細胞は、高齢になると、可逆的静止状態から不可逆的老化状態へと切り替わる。今回、老化を推進する遺伝子を調節すると、筋幹細胞の再生能が回復することが明らかになった。

高齢になると体に表れる変化の1つ、それが、骨格筋量の減少と筋力の低下を主な特徴とするサルコペニアと呼ばれる現象だ。高齢者では、筋力は死亡率と逆相関しており1,2、筋力の衰えは「筋衛星細胞」と呼ばれる筋幹細胞の再生能力の低下に起因している。だが、これが、筋幹細胞自身の変化によるものか、あるいは筋幹細胞を取り巻く環境の変化によるものかは分かっていない。今回、Pedro Sousa-Victorらの研究チーム3が、この解明に役立つ結果をNature 2014年2月20日号に報告した。彼らは、筋肉の維持(恒常性)および再生能の低下は、加齢に関連して起こる筋衛星細胞の機能異常という内因的側面によって説明できることを示したのである。また、この研究では、筋衛星細胞を若返らせる戦略も示唆されており、これを臨床に応用できれば高齢者や早老症患者にとって朗報となるだろう。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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