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ミトコンドリアのタンパク質翻訳速度とマウスの寿命

Nature ダイジェスト Vol. 10 No. 8 | doi : 10.1038/ndigest.2013.130822

原文:Nature (2013-05-23) | doi: 10.1038/497442a | Beneficial miscommunication

Suzanne Wolff & Andrew Dillin

細胞内小器官であるミトコンドリアでは、タンパク質翻訳速度が自然な形で変動している。今回、その変動が寿命と相関していることが明らかになった。このことは、代謝の変化が長寿に及ぼす影響に関して、何らかの統一的なメカニズムが存在する可能性を示唆している。

我々の生存は、細胞内に住みついた小さな侵入者に依存している。その長きにわたって共存している幻のような存在は、かつては自律的な生物だった。20億年以上前、ある細菌が別の細菌を食べようとして失敗したとき、両者の新たな関係が築かれた。それが進化して、最終的に、一方が他方の細胞内小器官「ミトコンドリア」となったのである。この小器官が宿主細胞の小さな代謝工場となったおかげで、宿主は分化のための十分なエネルギーを生成できるようになった。細胞や組織の複雑なネットワークを広げることが可能になり、それを基礎に複雑な生命体を形成していった1。では、この内部共生関係が崩れたとき、いったい生命体には何が起こるのだろうか。その崩れが寿命に及ぼす意外な影響について、今回、Riekelt HoutkooperらがNature 2013年5月23日号451ページに報告した2

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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