Research Highlights
ウズラは、自分の卵の模様に合わせて産卵場所を選ぶ
Credit: P. G. LOVELL ET AL. CURR. BIOL.
鳥類のウズラ(Coturnix japonica)では、個々の雌が、自分の産む卵の模様を最もうまくカムフラージュできるような場所に産卵するらしい。報告したのはアバーテイ大学(英国ダンディー)のGeorge Lovellたちである。
ウズラの卵の表面には斑紋があるが、そのパターンは産む母鳥ごとに異なっている。Lovellたちは、15羽の雌のために産卵場所として4種類の色の砂地を用意した。産卵後の写真解析から、斑紋の多い卵を産む雌ほど、斑紋の色に近い黒っぽい砂地を選ぶことがわかった。それに対して、斑紋の少ない卵を産む雌は、卵の地色に近い白っぽい砂地を選んだ。
雌ウズラは、個体ごとに、自分の産む卵が捕食者に最も見つかりにくくなるような産卵戦略を選んでいる、とLovellたちは考えている。
翻訳:船田晶子
Nature ダイジェスト Vol. 10 No. 4
DOI: 10.1038/ndigest.2013.130434
参考文献
- Curr. Biol. http://dx.doi.org/10.1016/j.cub.2012.12.031 (2013)