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脳科学の世紀

Credit: GRANDEDUC/SHUTTERSTOCK

2013年3月、スタンフォード大学医学系大学院(米国カリフォルニア州)の神経生物学者Bill Newsomeの元に、米国立衛生研究所(NIH、メリーランド州ベセスダ)の所長Francis Collinsから電話がかかってきた。「脳機能解明を目指す10年計画にすぐに取りかからねばならない。一緒に仕切り役をやってほしい」という突然の話に、Newsomeは、最初は引き受けるのをためらった。大変な割に報われないだろうし、漠然としているし、面倒なことが多いのは明白で、その役目を請け負うと、せっかくの夏を楽しく過ごせなくなると思ったからだ。しかし、考えているうちに、彼の気持ちは躊躇から熱意へと変わり、24時間後には、結局その役目を引き受けていた。「いいタイミングと思ったのです。脳は21世紀の科学の重要なテーマですから」。

Newsomeのこの決断もあって、Collinsの究極の上司であるバラク・オバマ米大統領は、「脳への侵攻指令」を実際に下した。Newsomeが電話を受けてからわずか2週間後の4月2日、オバマ大統領は、脳解明計画「BRAINイニシアチブ(BRAIN Initiative)」を立ち上げ、初年度に1億ドル(100億円)を投じることを表明したのだ。この計画には最終的に、この10倍の資金が投入されると予想される。一方、欧州委員会(EC)も同じ野望を抱いている。同年1月28日に、ECは「ヒト脳プロジェクト(Human Brain Project)」の構想と、その2013年度予算として5400万ユーロ(約70億円)を盛り込むことを表明し、今後10年間で10億ユーロ(1300億円)の資金を投入する意向を示したNature 2012年2月23日号 456〜458ページ参照)

米国と欧州の2つの脳研究計画は、内容は異なるが、実質的にはどちらも神経科学の究極の課題の達成をもくろむ果敢な構想である。つまり、ヒトの脳内にある何十億個ものニューロンと何兆箇所もの接続部分(シナプスと呼ばれる)が、どのように自己組織化して機能する神経回路になり、それがどうやってヒトに恋をさせたり、戦争を始めさせたり、また数学の定理を証明させたり、詩を書いたりさせるのか、正確に解き明かそうというのだ。そればかりか研究者たちは、シナプスの絶え間ない成長や後退を追うことで、脳回路が変化する様子をヒトの一生を通して捉えたいとも考えている。

この目標を達成するには、ナノテクノロジーから遺伝学、光学までの幅広い革新的な技術が必要になるだろう。つまり、ニューロンを伝わる特定の電気的活動を捉え、そのニューロンを刺激して何が起こるかを見つけ、その基盤にある解剖学的な神経回路について詳細な地図を作成し、何エクサバイトにも及ぶ全情報を処理できるような新技術が、いくつも必要なのだ。「考えてみてください。ヒトの脳が30秒間に生み出すデータ量は、ハッブル宇宙望遠鏡がこれまでに送ってきたデータ量に相当するくらい膨大なのです」と、ノースウェスタン大学(米国イリノイ州シカゴ)の神経科学者Konrad Kordingは話す。

これまで研究者たちは、少しずつではあるが、脳の解明に向けて技術を進歩させてきた。過去数年の間に、脳内深部ニューロンを光で正確に刺激する方法や、これまでにないほど詳細な解剖学的脳地図の作成など、驚くべき技術の進歩があった。また、これまで神経科学研究では、多くの場合、マウスや線虫などのより単純な動物を使って脳の基本原理を解明してきたが、そうした原理は進化の過程でヒトにも保存されていると考えられる。

以下では、脳により深く、より素早く迫るために必要な技術革新のうちのいくつかを検証する。

測定する

脳回路を伝わるさまざまな電気的信号の意味を知るためには、できるだけ多くのニューロンの活動を同時に記録する必要がある。

現在、ニューロンの活動を測定する一般的な方法では、脳内に金属製の電極を差し込む必要があり、これにはさまざまな難問が伴う。電極には1つ1つ伝送線が必要で、測定したアナログ信号(電圧変化)を解析用デジタル信号変換装置まで送る必要がある。その際に、信号が消失したり歪んだりしてしまう可能性が極めて高い。しかも伝送ワイヤーは、組織を損傷させないよう、髪の毛ほどの細さでなければならない。ただ、この50年間の電極技術の進歩は目覚ましく、記録を取ることのできるニューロンの数は約7年ごとに倍加し、現在では200個のニューロンから同時に信号を取り出せるプローブができている1。しかし、脳全体の解明には、プローブをさらに多くのニューロンに到達させ、信号をより高精度に記録する必要があるだろう。

この分野で最近、シリコンを使った超小型の新世代神経プローブが開発された。アナログ・デジタル信号変換器などの装置も、同じシリコン上に作ることができるので、脆弱なアナログ信号を遠くまで運ぶ必要がなくなった。この2月に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された国際固体素子回路会議(ISSCC)で、imec(ベルギー・ルーヴァンに本部を置くナノエレクトロニクス研究機関)が、この種の神経プローブの試作機を発表した。1本の電極は長さ約1 cm、厚さ0.1mmほどで、合計456本ある。チップ上には極細ワイヤーとスイッチからなる52チャネルの処理系が作り付けられており、456本の中から望みの電極を自由に選べるようになっている。

例えば、このimecプローブをマウスの脳に差し込むと、プローブ上に点在する電極が大脳皮質から脳幹にある視床までまたがるので、脳のあらゆる層から同時に記録を取ることができる。このプローブは、脳内の各層をつなぐ回路の状態を解明する助けになるだろう。「この試作機は、さらなる性能向上が見込まれます」と、imecのバイオ・アンド・ナノエレクトロニクス部門主任のPeter Peumansは話す。彼によれば、この種の神経プローブは、今後3年以内に電極2000本、処理チャネル200系統まで集積化されるという。

しかし研究者の望みは、神経回路内の電気的活動を受動的に測定することだけにとどまらない。そうした回路を能動的に活性化させて、電気的活動や動物の行動に生じる変化を観察することで、神経回路が何をやっているのか調べたいと考えている。1個のimecプローブには4本の刺激用電極が用意されており、将来のモデルでは、刺激用電極の数は20本かそれ以上になるはずだ。ただし、記録用電極と刺激用電極は互いに干渉し合う場合があるので、ニューロンを電気ではなく光で刺激することも試みられている。こうした技術は「光遺伝学」と呼ばれ、その一般的な手順では、ニューロンにオプシンという光感受性イオンチャネルタンパク質を導入しておき、光ファイバーで頭蓋内にレーザー光を照射することでイオンチャネルを開口させて、ニューロンを活性化する。最近報告された研究成果では、光遺伝学の手法を用いて、マウスに強迫性障害のモデルになるような反復行動を起こさせた例がある2

光遺伝学を用いた次世代の神経プローブでは、脳内の刺激を与えたい箇所に正確に直接光を当てることができる上、煩わしい光ファイバーも不要なシステムが実装されるだろう。例えばこの4月に、ワシントン大学(米国ミズーリ州セントルイス)のMichael Bruchasのチームは、ワイヤレス型プローブの試作機を報告した。この光遺伝学チップには発光ダイオードが用いられ、無線電波信号でダイオードを光らせてオプシンを活性化できる3。チームが、マウスの脳に報酬系中枢(快感に関わる脳領域)を刺激する目的でチップを埋め込んだところ、マウスはすぐに、鼻を穴に突っ込むことでチップのスイッチが入ることを学習した。このチップが想定通りに機能し、行動を変化させられることが実証されたわけだ。

他の天然オプシンや遺伝子改変オプシンを探す努力も続けられている。つまり、異なる波長の光に反応するオプシン類を探し出すことができれば、1個の回路のさまざまな要素を個別に活性化して試験できるようになる。最終的には、神経プローブによって、マウスやヒト以外の霊長類で数百個のニューロンから記録を取ったり、それらに刺激を与えたりするのが日常的になるだけでなく、さらにセンサーを搭載すれば、神経伝達物質を発見したり、ニューロン活動に影響する温度などの生理的パラメーターを測定したりすることもできるかもしれない。

また、将来、もっと革命的な手法が登場する可能性もある。ある研究チームが考案したナノメートル単位の光感受性デバイスは、ニューロンの細胞膜に埋め込まれていて、細胞で生成されるエネルギーを動力源とする上に、何百万個ものニューロンからの活動データを同時にワイヤレスで送信する仕組みだ4

測定用デバイスという考え方から離れ、活動電位が脳内を伝わった際に残した「事後の軌跡」を捉えるアイデアもある。Kordingの参加する研究チームは、細胞が塩基からDNAを構築する際に使うDNAポリメラーゼという酵素を利用する方法を試しているところだ。チームはすでに、高濃度のカルシウムに囲まれると、形成中の人工DNA鎖に誤った塩基を組み込んでしまう合成DNAポリメラーゼを設計済みである5。このポリメラーゼをニューロンに発現させれば、活動電位によって細胞内カルシウム濃度の急激な増加が起こったときにDNA鎖にエラーが誘導されるので、DNAの長さと塩基配列をもとにさかのぼって、活動電位が発生した時期を決定できると考えられる。Kordingはあくまで理論上の話と言いながらも、「まだ研究を始めたばかりですから」と期待を隠さない。

地図を作る

研究者たちが現在取りかかっているのは、ニューロンの活動や回路に関する情報の収集である。そうした情報は、信頼度が高く極めて詳細な脳の解剖学的地図作りに不可欠な作業だ。ある意味、都市で交通の流れを解明する研究に似ており、より詳しい地図(解剖学的地図)があれば、ラッシュアワー時の交通(活動中の回路)がどう変化するかをよりうまく予測できるわけである。

神経解剖学的な構造のマッピングでは、1世紀以上にわたって、脳をできるだけ薄くスライスし、その切片上で特定の細胞を染色して、光学顕微鏡下で切片標本を見るという手法が使われてきた。ただし、膨大な数の切片標本を順番に並べて、ヒト脳に密に詰まったニューロンの網状のもつれを復元することは、コンピューターを使っても極めて難しい。

ところが、ユーリッヒ研究センター(ドイツ)のKatrin Amuntsたちがこれをやってのけ、2013年6月、ヒト脳の三次元復元像を前代未聞の詳細さで報告した。彼らは、65歳の女性の脳標本を厚さ20µmに丹念にスライスし、その切片7400枚を染色して光学顕微鏡で撮影した。次に、そうして得たテラバイト規模のデータを2台のスーパーコンピューターで1000時間を費やしてつなぎ合わせて、構造を復元した6。出来上がった地図からは、二次元的な横断面図では見落とされがちな、ヒト脳の細かいひだが明らかになった。Amuntsによれば、この研究プロジェクト全体に10年を要したという。彼女は、個体差を見るためにすでに2番目のヒト脳を調べ始めており、最初の脳よりも速く解析が進むだろうと話す。

ハーバード大学(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)のJeff Lichtmanとマックス・プランク神経生物学研究所(ドイツ・ミュンヘン)のWinfried Denkは、ドイツの光学機器メーカーであるカールツァイス社とともに、別の方向から研究を進めている。開発しているのは、厚さ25nm、つまり平均的な細胞の1000分の1の厚さの切片標本から画像を得る新しい電子顕微鏡だ。「これが実現すれば、全てのニューロンの細胞内小器官に至るまで、また、あらゆるシナプスの樹状突起棘(スパイン)の首元まで、脳内の微細なこと全てが見えるようになります」とLichtmanは語る。

スキャン用の電子ビームが1つだけの従来型の電子顕微鏡では、これまでわずか1mm3の脳組織までしか復元できなかった。この方法だと、マウス脳の全体を極薄の切片にしてスキャンするには何十年もかかるとDenkは言う。しかしLichtmanとDenk 双方の研究室で来年完成予定の新しい装置なら、61本のスキャン用ビームを並行して作動させることができ、マウス脳全体の復元に要する時間は数カ月にまで短縮できるはずである。Denkは、この技術によって、5年以内にコンピューター上での復元が完了し、「コンピューターの中のマウス脳」が実現すると予想している。

LichtmanとDenkがまだ解決できずにいる問題は、顕微鏡で得た画像から脳組織の完全な三次元像を構築する方法である。Denkのチームは、従来の電子顕微鏡を用いた試行プロジェクトで、マウスの網膜すなわち哺乳類の脳の最も単純な部分の1つについて、そのごく小さな体積を選んでスキャンした7,8。しかし、コンピューターのみでは、取り出された300ギガバイトもの画像データを再構築することはできなかった。そこで、組織切片から切片へと曲がりくねりながら通っているニューロンを追跡するために、230人の人手を借りて肉眼で作業を進めた。「スケールがもっと大きくなれば、こうしたクラウドソーシング(善意を頼りに不特定多数の人に少ない報酬で作業してもらうやり方)が実行不可能なのは明白です。従って、ヒトによる目視と同じ作業を機械に実行させるためのアルゴリズムを開発する必要があります」とDenkは説明する。

解像度は少し下がっても、脳地図の作成をたやすくできる方法はあるだろうか。1つ考えられるのは、2013年4月の発表時に世間を驚かせた「CLARITY」という技術だ。スタンフォード大学のKarl Deisserothたちが開発したもので、脳内の不透明な脂質を、透明なゲルで化学的に置き換えて組織を透明化するため、切片にすることなしに脳内のニューロンの配置を見ることができる9。Deisserothはすでに、この手法を自閉症スペクトラム障害の男の子の脳組織に応用し、その皮質内のニューロンが通常とは異なってはしご状に配置していることを明らかにした。現在、他の研究者たちがこの手法を使って、正常な脳の回路の働きを競って追跡しているNature 2013年5月30日号550〜552ページ、およびNature ダイジェスト8月号参照)。

他にも、有効な活動測定手法や解剖学的マッピング手法がいろいろあることが分かっているが、多くの研究者は、個々のニューロン全てを観察あるいは記録しなくても脳活動の全容を解明できるのではないか、という期待を抱いている。「分かったことから推測すれば、パターンが見えてくるはずです」とNewsomeは言う。

解明する

脳の解明に当たって最も難題なのは、おそらく、データの仕分けと処理だろう。例えば、1 mm3の脳組織に、LichtmanとDenkの開発した新しい電子顕微鏡を使うと、推定で2000テラバイトの情報が生み出される。Denkの見積もりによれば、マウス脳丸ごと1つでは、データ量は60ペタバイト(1ペタバイトは103テラバイト)になり、ヒトの脳ともなれば、約200エクサバイト(1エクサバイトは103ペタバイト)にもなる。このデータ量は、現在の「Facebookや大規模なデータ蓄積サイト全てを含む全世界のデジタルコンテンツ量」に匹敵すると、Lichtmanは説明する。

それでもまだ序の口だ。神経科学者たちは最終的に、こうした解剖学的情報をさまざまなヒトの脳から集め、その上に、ニューロン活動についての情報を重ね合わせることになるだろう。そうなれば、これらの多様な種類のデータを全て蓄積し、科学者が情報を取り出せるようにデータを整理・体系化する必要も出てくる。

欧州の「ヒト脳プロジェクト」は、研究者がリアルタイムでやりとりできる脳シミュレーターを提供することを目指しており、米国の場合とはまた違う要求事項がある。「我々の挑戦課題の1つは、スーパーコンピューターの能力を有効に使えるようなコンピューター言語を開発することです」と話すのは、ヒト脳プロジェクトの共同参画機関の1つであるバルセロナ・スーパーコンピューティング・センター(スペイン)のJesus Labarta Manchoだ。現在のスーパーコンピューターでは、脳のさまざまな部分ごとに、一瞬一瞬シミュレートするような実験には到底対応できない。そこで浮かんでくるアイデアは、スーパーコンピューター中に、一部の脳領域に関する情報を圧縮する仕組みを作ることだ。圧縮によって演算能力のリソースを開放して、現在取り組んでいる問題に振り当てるのだ。

データをうまく圧縮・格納できても、そこから何が分かるのか、理論家は明らかにしておく必要がある。シャンパリモー未知領域研究センター(ポルトガル・リスボン)の理論神経科学者Christian Machensは、「これは、ニワトリが先か卵が先かの問題と同じです。脳の働く仕組みが分かれば、データをどう見ればよいかも分かるでしょう」と話す。

理論家からは、今後彼らを待ち受けている作業の規模について、心配の声も上がっている。恐ろしい作業量になると考える研究者は多く、Kordingもその1人だ。「その規模を思えば、Googleの検索なんてお遊びです」と彼は話す。「インターネット上のページ数とニューロンの数はほぼ同じですが、インターネットの各ページは他の2~3ページと線形にリンクしているだけです。ところがニューロンは、1個が他の数千個のニューロンと非線形にリンクしているのです」。

しかし、コールド・スプリング・ハーバー研究所(米国ニューヨーク州)の生物数理学者Partha Mitraは、脳の解明に当たってもっと大きな壁となるのは社会学的なものだろうと考えている。「脳の働くさまを追跡することは、ヒッグス粒子の追跡とは訳が違います。ヒッグス粒子の場合は、誰もが1つの同じ標的を追いかけました。しかし脳はそうはいきません。とにかく、研究界が周到に目標を設定し、目標に向かって統制の取れたやり方で仕事を進めていく必要があります」。

Newsomeはこの夏、彼が3月の時点で予想した通り、計画の目標設定で大忙しだ。彼は、BRAINイニシアチブの目標を定めるための専門家ワークショップに次々と出席し、9月に発表予定の報告書の作成に追われている。この報告書では、脳に関する全ての難問を解くことは確約せず、期間をかけて実現できそうな行程を示すことになるだろうと彼は話す。「最終的には、1つ1つのニューロンの活動が、私たちのどんな行動に関係するのか分かるでしょう。でも、本当に重要なのはそこからなのです」とNewsomeは締めくくった。

翻訳:船田晶子

Nature ダイジェスト Vol. 10 No. 10

DOI: 10.1038/ndigest.2013.131014

原文

Solving the brain
  • Nature (2013-07-18) | DOI: 10.1038/499272a
  • Alison Abbott
  • Alison Abbott は、Nature の欧州シニア特派員。

参考文献

  1. Stevenson, I. H. & Kording, K. P. Nature Neurosci. 14, 139–142 (2011).
  2. Ahmari, S. E. et al. Science 340, 1234–1239 (2013).
  3. Kim, T.-I. et al. Science 340, 211–216 (2013).
  4. Alivisatos, A. P. et al. ACS Nano 7, 1850–1866 (2013).
  5. Zamft, B. M. et al. PLoS ONE 7, e43876 (2012).
  6. Amunts, K. et al. Science 340, 1472–1475 (2013).
  7. Briggman, K. L., Helmstaedter, M. & Denk, W. Nature 471, 183–188 (2011).
  8. Helmstaedter, M. et al. Nature (in the press).
  9. Chung, K. & Deisseroth, K. Nature Meth. 10, 508–513 (2013).