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胎児を拒絶しない免疫機構

Nature ダイジェスト Vol. 10 No. 1 | doi : 10.1038/ndigest.2013.130126

原文:Nature (2012-10-04) | doi: 10.1038/490047a | Tolerating pregnancy

Alexander G. Betz

妊娠した女性の免疫系が、胎児の持つ父親由来の抗原に対して寛容となる仕組みに、「抑制性」の免疫細胞がかかわっていることが実証された。 胎児抗原に特異的に反応して増殖するこの細胞は、出産後も一部が維持されていて、2回目以降の妊娠を助けていた。

ヒトをはじめとする有胎盤哺乳類の免疫系にとって、「妊娠」は難題だったに違いない。お腹の中の子は、母体にとって、父親の遺伝子を持つ「異物」だからだ。母体の免疫系は妊娠中、胎児が発現する父親由来の抗原に対して攻撃を抑制(寛容)しながら、病原体に対しては応答して母体と子を防御しなくてはならない。今回、Jared Roweたちによって、妊娠期間中、母体内では、胎児が発現する父親由来の抗原を特異的に認識する「制御性T細胞」と呼ばれる免疫細胞が増殖し、この細胞によって母体の胎児に対する免疫応答が抑制されていることが実証されたNature 2012年10月4日号102 ページ)1

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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