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酵母で遺伝子コード化交換タイマーによってヒストン置換動態を測定する

Nature Biotechnology 39, 11 doi: 10.1038/s41587-021-00959-8

位置特異的な標識を有するヒストンと一般的な標識を有するヒストンの間のヒストン交換は遺伝子調節に重要であるが、ヒストン交換の解明はいまだ不十分である。従来のパルスチェイス法によるヒストン標識の時間分解能の不足を克服するものとして、本論文では、2つのタグ付きヒストンサブユニットが単一のゲノム座位に共存する時間の長さを感知する遺伝子コード化ヒストン交換タイマーを紹介する。我々は、このセンサーを応用し、単一試料を用いて酵母のヒストン交換のゲノム規模パターンのマッピングを行った。細胞周期進行中の細胞とG1期停止細胞のH3交換を比較すると、複製に依存しないH3交換が毎分数百ヌクレオソーム(全ヌクレオソームの1%未満)で生じ、その速度はヒストンプロモーターで最大であることが示唆された。2種類のヌクレオソームコアサブ複合体の間には大きな差が認められ、H2A-H2Bサブ複合体がコード領域内で転写依存性の急速な置換を受けるのに対し、H3-H4の置換は主としてプロモーターのヌクレオソーム内で生じ、遺伝子の活性化や抑制と関連していた。我々のタイマーは、分の時間スケール分解能でのヒストン交換動態のin vivo研究を可能にする。

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