Computational Biology

化合物対の活性の予測を目的とする学界コンピューターチャレンジ

Nature Biotechnology 32, 12 doi: 10.1038/nbt.3052

最近の治療の成功で薬剤の組み合わせが再び注目されているが、実験によるスクリーニング法は高コストで、相乗作用的な組み合わせがごくわずかしか特定されないことが多い。DREAMコンソーシアムは、個々の化合物による処理のタイミングおよび濃度をさまざまに変化させたヒトB細胞の遺伝子発現プロファイルに基づき、91種類の化合物対を最も相乗的なものから最も拮抗的なものまでコンピューターで順位づけするin silico法の開発を促進する目的で、オープンチャレンジを開催した。実験的な用量応答曲線に基づく評価法を用いて32種類の方法(学界から生まれた31種類の方法およびSynGen法)を評価すると、そのうち4種類は当て推量を大きく上回る性能を示した。我々は方法間の類似性に注目した。予測の精度は最適ではなかったが、化合物対の活性はコンピューターで予測可能であり、学界チャレンジは化合物の相乗作用のin silico予測という分野の進歩に有用である可能性が見いだされた。

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