Supplements

Nature では、さまざまなSupplement(付録)企画を掲載しています。

Nature Outlook

科学的、臨床的、社会的に興味の高い分野に焦点をあてた特集。専門家以外にも研究・技術を広めたい方向けの企画です。

Nature Outline

編集記事とインフォグラフィック、アニメーションで科学、技術、医薬のアプリケーションを説明する、新しい企画です。

InnovationsIn

米国で圧倒的な知名度と読者数を誇るScientific AmericanとNature がタイアップした、大変に訴求効果の高い企画です。

Nature Insight

最先端科学に焦点をあて、論文総説や専門的見地に立った概説などを掲載した、専門性の高いコンテンツです。

Nature Outlook

  • 大学発ベンチャー

    Vol. 545, No. 7654
    2017年5月18日

    新たに事業を起こすために必要な技能や姿勢は、科学の道を選んだ人々が共通に持つ技能や姿勢とは大きく異なる。それでも、かなりの割合の研究者が、いつかはベンチャー企業を立ち上げたいという野心を持っている。研究活動と起業活動が交わるところに世界経済を牽引することになるかもしれない活気ある領域が生まれることは、本号Outlookで紹介する22の大学発ベンチャーが証明している。

  • 食料安全保障

    Vol. 544, No. 7651
    2017年4月27日

    十分な食料を手にすることは人間の普遍的な権利だが、人口が増加し続けるこの世界で、あらゆる形の栄養不良をなくすことは決して容易なことではない。これから数十年で、食料の生産、分配、消費の方法を大幅に改良する必要がある。本号のOutlookでは、光合成の効率を高めて作物の収穫量を上げる方法について紹介し、持続可能な代用肉について栄養と環境と味の点から検証し、牛肉よりも魅力的な食品になりうるかどうかを論じるほか、農業における次の大きな革命の原動力となるロボット技術とセンサー技術についても取り上げる。

  • 動物衛生

    Vol. 543, No. 7647
    2017年3月30日

    ヒトの衛生は、世界中の動物の衛生によって非常に大きな影響を受ける。人類が誘発した環境の変化、特に気候変動は、ある種の動物疾患の分布を変化させている。本号のOutlookでは、気候変動の結果、以前は「安全」とされていた地域に一部の疾患が広がっている現状を見ていき、ネコやイヌによく見られる寄生虫症の治療が直面している問題を検証し、ゴリラにエボラ出血熱の予防接種をする取り組みについて論じるほか、全体観的なワンヘルス・アプローチが、ヒトやペットやその他の動物の福祉の増進につながる可能性について考察する。

  • 炎症性腸疾患

    Vol. 540, No. 7634
    2016年12月22日

    ある種の感染症は糞便移植により劇的な改善がみられることがあるが、炎症性腸疾患(IBD)の患者にもこの治療は有効なのだろうか?アジアではIBDの患者が増加傾向にあるが、その理由はどこにあるのだろうか?本号のOutlookでは、こうした研究の最前線を紹介し、環境がIBDに及ぼす影響について解説する。また、IBDの基礎にある生物学的過程と統計を概説する分かりやすい図表も掲載している。

  • 再生医療

    Vol. 540, No. 7632
    2016年12月8日

    私たちの体は永遠ではない。使用すれば磨耗するし、外傷により損傷することも、臓器が機能しなくなることもある。薬物療法により化学的不均衡を治療したり、機能不全に陥った構造を外科手術により修復したりできる場合もあるが、臓器の一部や全体を移植するしか方法がない場合もある。再生医療の急速な進展が、その可能性を現実に近づけている。

  • 多発性硬化症

    Vol. 540, No. 7631
    2016年12月1日

    多発性硬化症は、患者自身の免疫系に中枢神経系を傷つけさせて体の動きを徐々に奪ってゆく、破壊的な疾患である。 この疾患は謎に包まれている。 長年にわたる研究にもかかわらず、いまだに原因は不明であり、治療法はほとんどない。 多発性硬化症の原因の特定と革新的な治療法の開発を目指す研究の進歩はまだゆっくりではあるものの、徐々に加速し始めている。

  • パーキンソン病

    Vol. 538, No. 7626
    2016年10月27日

    パーキンソン病に関する最初の論文が発表されてから間もなく200年になる。本号のOutlookではパーキンソン病研究の歩みを詳細にたどり、この疾患の運動症状と非運動症状の理解が進展してきた過程を示す。パーキンソン病患者のモニタリングにスマートフォンを利用する新たな試みについても紹介する。

  • 暗黒宇宙

    Vol. 537, No. 7622
    2016年9月29日

    驚くべきことに、これまで検出された全ての物質が宇宙に占める割合はわずか4.9%にすぎない。宇宙の大部分は、暗黒物質と暗黒エネルギーからなる暗黒宇宙(dark universe)なのである。暗黒物質と暗黒エネルギーはどちらも解明の糸口すら見つかっていない謎の存在であるが、そうした状況を変えようと、さまざまな年代の物理学者が奮闘している。

  • リソソーム蓄積症

    Vol. 537, No. 7621
    2016年9月22日

    リソソーム蓄積症(別名ライソゾーム病)は、リソソームで働く酵素の異常によって生じる多様な遺伝性疾患の総称であり、個々の疾患の頻度はまれだが、総体としてはさほどまれではなく約7000人に1人の割合で発生する。これまでに50種類以上の疾患が特定されているが、それらの全てに共通する症状はほとんどなく、共通点は、細胞のリサイクルセンターにあたるリソソームの何らかの異常が関与していることくらいである。リソソーム蓄積症の研究は、治療法の向上につながるだけでなく、機能がまだ正しく評価されていないこの細胞小器官のさまざまな謎を解き明かすことになるだろう。

  • 腎臓がん

    Vol. 537, No. 7620
    2016年9月15日

    腎臓がんは、世界で死亡率が高いがんのトップ10に入っているにもかかわらず、長く注目されないまま今日に至っている。他のがんのような、新しい発見を促す集中的な研究や社会への周知が、腎臓がんについては不足している。このがんは見つけるのが難しく、治療も困難で、発生機序の解明も進んでいない。しかし、研究者らが腎臓がんをめぐる謎を深く掘り下げて調べるにつれて、そうした状況が変わり始めている。

  • 精密医療

    Vol. 537, No. 7619
    2016年9月8日

    個人の遺伝子、生活スタイルおよび環境に基づいて個別にあつらえる医療を「精密医療(precision medicine)」と呼ぶが、こうしたオーダーメード医療の考え方自体は今に始まったことではない。しかし、遺伝学が進歩し、研究者や医師が利用できる健康・医療データが拡充したことで、医療の個別化がこれまでにないほど進んだ新時代の到来が期待できるだろう。

  • 科学主導型経済

    Vol. 537, No. 7618
    2016年9月1日

    科学研究を基盤とする強い経済を構築するための「万能レシピ」というものは存在しない。多くの国は現在、研究開発への公共投資と民間投資のバランスを見極めようとしている。また、発展途上国は往々にして、基礎科学ではなく、商業や社会にすぐに役立つことが見込まれる研究を求めがちである。

    今号のOutlookでは、科学主導型の強い経済を作り上げるさまざまな要素や、研究に資金を提供する政策が果たす役割について論じ、研究主導の経済に対する世界中の多様なニーズに応えるにはどうしたらよいのかについて検討している。特に取り上げたのは、ドイツ、中国、シンガポール、中東、ルワンダ、ロシア、オーストラリアおよび米国マサチューセッツ州であり、科学主導型経済を作り上げようとしている政策立案者は、これらの国や地域のそれぞれから教訓を得ることができる。

  • 疼痛

    Vol. 535, No. 7611
    2016年7月14日

    今号のNature Outlookでは、慢性疼痛や神経障害性疼痛を治療するための新たな方策について検討している。まず図を使ったページで、正常で健全な疼痛発生機構の概要を示し、こうした疼痛が慢性疼痛や神経障害性疼痛といった病的状態に変化する仕組みを説明する。また、疼痛研究をさまざまな側面から取り上げ、さらに、疼痛治療が古代エジプトの時代から現在までどのように進化してきたかを年表で示している。

    今号のOutlookはオンラインで6か月間無料提供となり、疼痛研究を分かりやすく簡潔に紹介する記事や関連論文に自由にアクセスしていただけます。科学的、臨床的および社会的な疼痛研究の最もホットな領域を取り上げており、最先端の疼痛研究を一歩踏み込んだ視点から見ることができます。

  • 過敏性腸症候群

    Vol. 533, No. 7603
    2016年5月19日

    過敏性腸症候群は、ごくありふれた消化管障害の1つである。この症候群につきまとう不名誉なイメージは払拭されつつあるが、多くの医師や研究資金提供機関はいまだにこれを、大きな投資をするに値しない軽度の病気だと考えている。今のところ研究の進み方が遅いため、日常的に不快感があり、場合によっては深刻な症状を呈するこの病気の治療法や予防法が早く確立されることを望む声が高まっている。

  • オープンイノベーション

    Vol. 533, No. 7602
    2016年5月12日

    競争の激しい創薬や医薬品開発の世界では、秘密保持がもう以前ほど重要ではなくなっている。新たな治療法の創出が以前より困難かつ高コストになったため、学術研究機関や製薬業界の競合各社は、共同研究および公開性の拡大が、研究のスピードや効率を上げるための方法の1つになると考え始めている。

  • 研究の商業化

    Vol. 533, No. 7601
    2016年5月5日

    大学は、研究費用に見合う価値をさらに生み出すことを迫られており、企業は、ビジネスを維持するための次の製品を模索する競争にさらされており、また、各国の政府は自国の経済を成長させたいと考えている。この3者は、それぞれ独自の目標や文化や強みを持っているが、一方で互いにしっかりと絡み合って相乗的に機能し、学術研究から商業的な価値を引き出すことを後押ししている。

  • 都市住民の健康と福祉

    Vol. 531, No. 7594
    2016年3月17日

    現在、世界人口の半分以上が都市部に住み、都市人口は今後も増えると予想されていることから、都市住民の健康は世界全体の福祉のために極めて重要である。今号のNature Outlookでは、健康的で幸せな都市生活の妨げとなるいくつかの障害について論考し、それらの障害を克服するための戦略の開発を検討する。

  • 認知機能の健全さ

    Vol. 531, No. 7592
    2016年3月3日

    インターネット上には、「スーパーフード」から「脳トレーニング」まで、認知機能の健全さを高める方法や頭脳を強化する方法についてのアドバイスが溢れている。しかし、これらの謳い文句の裏付けとなる科学的根拠は、どう見ても曖昧である。今号のNature Outlookでは、認知機能の低下を招くような社会的要因や生物学的要因に直面した際に、脳をベストの状態に保つために使える戦略をいくつか検討する。

  • 前立腺がん

    Vol. 528, No. 7582
    2015年12月17日

    男性は高齢になると、かなりの率で前立腺がんになる。現在ではスクリーニング技術が発達したおかげで、多くの前立腺がんを早期に発見できるようになった。しかし逆に、特に治療をしなくても構わないような腫瘍にまで、人生を変えるほどの治療が施されてしまう例も出てきた。そのため、新しいバイオマーカーを使って従来よりも正確な診断を下せる手法に期待が寄せられている。また、治療法が進歩して、これまで手に負えなかった転移がんの治療についても希望が出てきた。

  • ゲノム編集

    Vol. 528, No. 7580
    2015年12月3日

    遺伝子工学という言葉は1970年代から使われているが、研究者らが当初心に思い描いていたような正確さでゲノムを操作できるツールが開発されたのは、わずか3年ほど前のことである。今号のNature Outlookでは、この12月に開催される国際会議でヒト生殖細胞のゲノム編集が議題となるのに合わせて、そのリスクと利点について検討する。

  • 乳がん

    Vol. 527, No. 7578
    2015年11月19日

    世界規模の乳がん撲滅運動はすでに大きな成果を挙げているが、乳がんになった女性を救うにはさらに多くの成果を挙げる必要がある。研究者らは、疫学やゲノミクス、免疫学、分子生物学といったさまざまな分野から情報を得ながら、乳がん患者の生存率をさらに向上させるための新しい道を探っている。

  • 生物医学におけるビッグデータ

    Vol. 527, No. 7576
    2015年11月5日

    塩基配列解読技術の進歩は津波のように膨大な量のゲノムデータをもたらし、他の「オミクス」研究や臨床試験、患者記録からの情報の大波もそこに合流する。このビッグデータの解析によってプレシジョン・メディシン(precision medicine)の時代が始まろうとしているが、科学的および工学的な難問や研究機関の取り組み方の課題はまだ山積している。

  • 電池

    Vol. 526, No. 7575
    2015年10月29日

    電池は、我々のエネルギーの使い方を変容させ、電気自動車を市場の主流とし、電力供給が断続的になりがちな再生可能エネルギーを送電網に組み込めるようにする可能性を持っている。現在最も優れた電池は性能の限界に近づいているが、その限界を押し広げようと新しい化学や設計を試みる研究が行われている。

  • 科学のマスタークラス

    Vol. 526, No. 7574
    2015年10月22日

    年に一度ドイツで開催されるリンダウ・ノーベル賞受賞者会議は、参加する若手研究者たちに、科学界で成功するための貴重な助言を受けるまたとない機会を提供している。2015年の同会議では、今号のOutlookで詳しく取り上げた、超高分解能顕微鏡や記憶形成、ヒッグス粒子など多様な分野にスポットライトを当てている。

  • Vol. 526, No. 7572
    2015年10月8日

    生物種の繁殖は配偶相手の誘引に依存しており、ヒトにおける異性の誘引は「美しさ」という移ろいやすくはかない性質に根ざしている。今号のOutlookでは、この美的魅力の裏にある科学や、こうした魅力を得るために開発された種々の技術、美的魅力の追求が引き起こす厄介な社会的問題や心理的問題について検討する。

  • 大麻

    Vol. 525, No. 7570
    2015年9月24日

    大麻は数千年前から栽培されているが、その科学的研究は過去1世紀の間ほとんど行われてこなかった。現在、植物学や生物医学において大麻への関心が再び高まっており、治療に有用だとする主張がこの流れを加速させている。しかし、このような主張に関する研究は、医療への大麻利用を可能にする法案に追い付いていない。大麻に関するこうした情報のギャップを埋めようと、科学者らは競い合うように研究に取り組んでいる。

  • 嗜癖

    Vol. 522, No. 7557
    2015年6月25日

    嗜癖は個人やその家族の生活を崩壊させることもある慢性疾患である。研究者らは現在、嗜癖をもたらす物質や行為に対する抵抗力を失わせる複雑に絡み合った神経学的、遺伝学的および行動学的な要因を解きほぐそうとしており、嗜癖の治療や回復、さらには予防のための方法を探っている。

  • ハナバチ

    Vol. 521, No. 7552
    2015年5月21日

    ハナバチの世界は興味深く、多様性に満ちている。セイヨウミツバチは最もなじみ深く、研究も進んだハナバチ種だが、地球上には数千種の野生ハナバチが生息しており、それらは我々の住む景観に寄与し、作物や野生の花々の受粉を助けている。近年、ミツバチのコロニー崩壊を引き起こす脅威が広く報じられているが、それらの脅威は、ミツバチに比べて認知度が低く評価も不十分な野生ハナバチの生存をも脅かしている。

  • 大腸がん

    Vol. 521, No. 7551
    2015年5月14日

    大腸がんは世界のがん死亡率の第4位を占め、毎年およそ70万人がこれによって死亡している。また、欧米型の食生活や生活様式がリスク因子とみなされており、そうした生活を送る人の数が増えるにつれて大腸がんの患者も増えていくと予想される。しかし、スクリーニングや予防、治療に取り組む研究が、このがんとの闘いを後押ししている。

  • 中国における科学の評価

    Vol. 520, No. 7549
    2015年4月30日

    中国の研究体制が成熟するにつれて、科学者や科学的成果を評価するための国の方策も充実していくに違いない。しかし、急速に変化する過程がいずれもそうであるように、この評価策定過程にもさまざまな障害が存在している。高度に綿密かつ独創的な科学を促し、その成果を非常に有用な社会的利益に還元するには、そうした障害を克服しなければならない。

  • 生体材料

    Vol. 519, No. 7544
    2015年3月26日

    生物の世界は、いうなれば、何百万年もの進化を経る中で極めて有用な材料をいろいろと開発してきた実験室だ。今号のOutlookでは「生体材料」と題して、クモやイガイ、ヤモリ、ハスの葉といった自然界の生物が編み出した問題解決策をヒントに、それらの技術的な模倣に取り組むさまざまな研究について検討する。そうした模倣によって、既存の優れた人工物質を凌駕するほどの材料が得られる場合もある。

  • 肝臓がん

    Vol. 516, No. 7529
    2014年12月4日

    肝臓がんは、最も致死的ながんの種類の1つである。診断時からの1年生存率は、たとえ治療を施しても、わずか19%であり、現時点で研究開発中の有望な治療法はほとんどない。しかし、肝臓が不健康な状態にある人々のうち一部は肝臓がんを発生させるのに、他はがんを発生しないのはなぜか。その理由を解明できれば、肝臓がんの治療の有効性を高めるだけでなく、予防さえもできるようになるかもしれない。

  • 血友病

    Vol. 515, No. 7528
    2014年11月27日

    出血障害である血友病を患う人々の希望が、急速に膨らんでいる。長時間作用型の血液凝固因子が開発されたことで治療の負担は少なくなっており、また将来的には、この疾患が遺伝子治療によって治癒する可能性もある。

  • 黒色腫

    Vol. 515, No. 7527
    2014年11月20日

    黒色腫は、皮膚がんの中でも特に転移能が高く予後不良な悪性腫瘍である。その発生件数は近年世界各地で増加傾向にあるが、新たな薬剤や治療法の開発、予防法を広める試みは進んでおり、黒色腫という強敵との戦いにようやく光明が見えてきた。

  • 鎌状赤血球症

    Vol. 515, No. 7526
    2014年11月13日

    鎌状赤血球症の患者にとっては、自国の豊かさ、あるいは貧しさが、運命の分かれ目となる。低所得国でこの疾患を持って生まれてきた子供のほとんどは5歳に達する前に死亡してしまう。豊かな国では患者の生存率はもっと高くなるが、痛みや脳卒中、その他の重篤な合併症は、生活の質に影響を与え得るだろう。しかし現在、治療法や薬、症状を軽減する方法などについて研究が進められており、貧富に起因する格差を解消する手段についても検討されている。

  • イネ

    Vol. 514, No. 7524
    2014年10月30日

    イネはシンプルな穀物だが世界的な影響力は大きく、歴史的に見てもさまざまな帝国の成立を助け、また革命の誘因にもなった。科学者たちは現在それぞれのやり方で、飢えに苦しむ世界に食糧を供給するための「イネ革命」に取り組んでいる。イネの遺伝情報を読み解き、品種改良に努め、そしておそらくその生物学的な特性までも作り変えることで、世界的に極めて重要なこの作物の未来をさらに切り開こうと研究が進められている。

  • 医学研究のマスタークラス

    Vol. 514, No. 7522
    2014年10月16日

    2014年のリンダウ・ノーベル賞受賞者会議のテーマは「医学・生理学」だった。今週号のOutlookでは、この会議をベースに、基本的な細胞機能からHIVやがんの治療法まで、この分野での最新の研究の数々を幅広く取り上げる。また、ノーベル賞受賞者たちの見解に加え、彼らの成功に続こうとする若手研究者たちの見解も紹介する。

  • 肺がん

    Vol. 513, No. 7517
    2014年9月11日

    肺がんは、がんによる死亡者数の最も多くを占めており、年間160万人がこれによって命を落とし、5年生存率は20%を下回る。そうした統計上の厳しい数値を踏まえて、研究者らは現在、肺がんのより良い治療法の創出や予防を目指して肺がんの原因を探っている。

  • 科学の評価

    Vol. 511, No. 7510
    2014年7月24日

    学術研究の成果をどのように評価するかという問題は、世界中の科学者や行政関係者の懸案事項となっている。各国の研究評価の状況は、国の研究基盤設備や豊かさ、さらには経済、環境および開発に関する行政方針によって左右される。オーストラリアとニュージーランドは隣同士と言ってもいい間柄だが、両国の研究評価プログラムは大きく異なっている。この2国で科学の質と影響を測るのに使われているツールや手法を詳しく検討することで、科学界全体で交わされている同様の議論に有用な情報が得られるだろう。

  • てんかん

    Vol. 511, No. 7508
    2014年7月10日

    てんかんは、ありふれた神経疾患の1つであり、世界中に5000万人の患者がいる。多くの患者では投薬治療が発作の頻度低減に役立つが、薬剤抵抗性のてんかんに対しては、治療に食餌療法や脳神経外科手術が必要となる。てんかんは数千年も前から論じられ、また恐れられてもきたが、現代になって遺伝学的・神経学的解析からの助けが得られるようになっても、その解明はなかなか進んでいない。世界の一部の地域ではいまだに、てんかん患者が白い目で見られ、また、提供資金の少なさが、てんかん研究の歩みを遅くしている。しかし、ここにきて、てんかん発作を治療・管理する新しい方法が視野に入ってきた。

    この特集はサノビオン・ファーマシューティカルズ社から独自の医学教育助成金の支援を受けて制作されました。

  • 脳卒中

    Vol. 510, No. 7506
    2014年6月26日

    脳卒中は全世界の死因の第二位を占めているが、予防できる場合も多い疾患である。世界では毎年およそ1700万人が脳卒中を起こし、そのうち600万人ほどが死亡している。脳卒中後のリハビリテーションの指針作成や脳機能維持の支援、脳卒中に起因する身体的損傷を修復する治療法の開発など、さまざまな目的の研究が行われている。

    この特集はルンドベック社からの支援を受けて制作されました。

  • がん

    Vol. 509, No. 7502
    2014年5月29日

    がんは世界中で毎年数百万もの人々の命を奪っている。しかし、標的化医療や新規な薬物送達技術の発達や、臨床研究データの積み重ねによって、がんのない未来も全くの夢ではなくなってきた。NatureScientific Americanの両方に掲載される今号のOutlookは、この古代からある病魔によって人命が奪われることのない世界を実現するために、どのような科学の進展が必要なのかを検討する。

  • 抗生物質

    Vol. 509, No. 7498
    2014年5月1日

    抗生物質耐性菌感染症が世界的規模で増えつつある。例えば、毎年50万人近くが薬剤耐性結核にかかり、その3分の1が死亡している。この問題の一因となっているのは、生命を救う医薬の不用意な過剰使用であり、こうした乱用が結果的に医薬の価値を大きく損なっている。このOutlookで明らかにされているように、拡大する細菌蔓延に打ち勝つには、農業および医療の改革が必要になるだろう。

  • 肥満

    Vol. 508, No. 7496
    2014年4月17日

    肥満は広く見られ、また危険なものだが、意外なことに、この病態の根底にある科学的機序についてはほとんど分かっていない。一部の人々は体重が増加しやすいようだが、それはなぜなのだろうか。また、食欲は実際にはどのような仕組みで働いているのだろうか。肥満の蔓延と闘うための効果的な戦略を編み出すには、神経科学や遺伝学、行動科学から得られる手掛かりを統合することが必要だろう。

    この特集はネスレ社からの支援を受けて制作されました。

  • 統合失調症

    Vol. 508, No. 7494
    2014年4月3日

    統合失調症は、精神病状態や見当識障害、社会的引きこもりといった症状を特徴とし、およそ100人に1人が発症する。発達期に有効な治療法はまだ存在しないが、この深刻な疾患の遺伝学的、生物医学的な基盤についての知見が現在、得られつつある。こうして得られた新しい情報がいずれ新しい治療法に結びついて、統合失調症を抱えて生きる人々がより普通の生活を送れるようになることが望まれる。

  • ワクチン

    Vol. 507, No. 7490
    2014年3月6日

    ワクチン接種は予防医療の大きな柱である。しかし、全ての致死的な病原体に対して免疫による防御壁を確立させるという計画は、今のところ完全な達成からは程遠い。致死性の極めて高い感染症の中には、有効なワクチンがいまだに存在しないものがいくつかあるからだ。その上、世界のワクチンの配布状況には大きな不平等が存在している。ワクチンの製造や開発には着実な進歩が見られるが、予防接種によって感染症を根絶しようとする世界的な取り組みは、科学的、技術的および経済的な困難に今なお直面している。

    この特集は、ニュー・ベンチャー・ファンド(NVF)、国際連合児童基金(UNICEF)、GAVIアライアンスからの支援、およびビル&メリンダ・ゲイツ財団からの追加支援を受けて制作されました。

  • がん免疫療法

    Vol. 504, No. 7480
    2013年12月19日

    免疫系の研究が盛んに行われたことで、がん進行の仕組みの解明も大きく進み、得られた情報を元に、がんの進行を止める新たな方法がいくつか提案されている。こうした成果を受けて、我々自身の免疫細胞を用いて腫瘍を攻撃するがん治療法も、さまざまなものが開発されているところだ。

  • 脊椎

    Vol. 503, No. 7475
    2013年11月14日

    世界では毎年およそ25万人が脊髄損傷に見舞われている。この種の損傷は、生涯にわたる麻痺や大きな経済的負担をもたらすなど、深刻な影響を及ぼす場合も少なくない。しかし、幹細胞療法や神経再生薬、先端的な「外骨格」技術といった近年の医療の進歩によって、痛みの軽減や可動性の回復が可能になりつつある。

  • 医用イメージング

    Vol. 502, No. 7473
    2013年10月31日

    X線撮影が初めて行われたのは100年以上前のことで、それ以来、生体内を観察するその能力によって、医学の発展に大きく貢献してきた。高精度医用画像技術の進歩は速さを増しており、生物学に新たな知見をもたらすとともに、より正確な診断や治療法の向上にも寄与することが見込まれる。

  • 化学のマスタークラス

    Vol. 502, No. 7471
    2013年10月17日

    2013年のリンダウ・ノーベル賞受賞者会議のテーマは「化学」だった。今週号のOutlookでは、この会議をベースに、環境に優しい化学から希土類金属触媒まで幅広く取り上げる。化学のマスタークラスとして、化学で最も差し迫った問題のいくつかを検討し、ノーベル賞受賞者たちの見解に加えて、彼らの成功に続こうとする若手研究者たちの見解も紹介する。

  • 結核

    Vol. 502, No. 7470
    2013年10月10日

    結核は人類の主要な死因だが、結核菌を世界から一掃するための取り組みは、薬剤耐性やHIVの蔓延によって妨げられてきた。結核の撲滅を目指すなら、新しい種類の安全な薬剤や臨床で使える実用的な診断法、そして究極的には有効なワクチンが必要となる。しかしまず第一に必要なのは、結核の生物学的特性をもっとよく解明することだ。

  • 農業と干ばつ

    Vol. 501, No. 7468
    2013年9月26日

    気候変動とは、今後数十年の間、ひどい干ばつが従来よりも頻繁に起こる可能性が高まるということであり、それによって、増え続ける人口に対する世界の食糧供給能力は壊滅的な影響を受けると考えられる。従って、水を最も効率よく使い、なおかつ、費用がかかって環境にも優しくない化学肥料や農薬などの使用を減らすような、持続可能性のある農業システムが必要である。

  • 白血病

    Vol. 498, No. 7455
    2013年6月27日

    白血病は、型によっては生存率が大幅に向上しているものの、いまだに死に至る可能性の高い疾患である。しかし、エピジェネティクスや免疫療法、細胞移植の研究によって希望の光が見えつつある。また白血病は、「がん幹細胞」理論の「実験場」にもなっており、がん研究全体の進展に役立つような情報をもたらしている。

  • 睡眠

    Vol. 497, No. 7450
    2013年5月23日

    学習への関与や代謝・免疫の調節まで、睡眠の果たすさまざまな機能が明らかになりつつある。睡眠不足は、現代社会で深刻化している問題の1つであるが、体内時計の調子を狂わせることもあり、場合によっては慢性疾患や神経変性を引き起こす可能性もある。現在、睡眠障害の新しい治療法が開発されているところであるが、快適な睡眠を得るような習慣付けは気分障害を持つ人々にも役立つと考えられる。

  • Vol. 495, No. 7440
    2013年3月14日

    その美しさと安定性ゆえに古くから貴金属として尊ばれてきた「金」は、現代のナノテクノロジーにおいても珍重される存在となっている。金ナノ粒子は、腫瘍に狙いをつけて薬剤をピンポイントで送達するのに役立つものと期待されている。また、エネルギー変換効率のきわめて高い太陽電池の製造や、そのほかの光学技術への応用に関しても有望視されている。Nature Outlook: Goldでは、何がこの「21世紀のゴールドラッシュ」を駆り立てているのかを探っている。

  • 心臓の健康

    Vol. 493, No. 7434
    2013年1月31日

    世界中で、ほぼ3人に1人は心疾患が原因で死亡している。この疾患との闘いには、食生活の改善や生活スタイルの変更が大いに役立っている。また一方では、疾患に関与する生化学機構や細胞機構についての発見があり、より優れた薬剤や外科的処置法などの新しい治療法が生み出されている。

  • 乾癬

    Vol. 492, No. 7429
    2012年12月20日

    乾癬の研究は、数十年間あまり進まずにいたが、その後飛躍的に進展し、現在、乾癬関連の薬剤パイプラインには新薬がひしめいている。この皮膚疾患に免疫系がどのようにかかわっているかを探る研究が今、実を結びつつある。遺伝学研究から、この病態の開始点に関する手がかりが得られたのだ。また乾癬は、現在では、ほかの慢性炎症疾患の「原理を証明する」疾患の1つとなっている。

  • 老化

    Vol. 492, No. 7427
    2012年12月6日

    ヒトは霊長類の中で最も寿命が長く、一部の先進国では平均寿命が80歳を超える。だからといって、我々が、「もっと長生きしたい」という願望を捨てられる訳ではない。老化の仕組みを解明しようという研究によって、今以上に長生きするだけでなく、年を取っても健康でいるための方法について手がかりが得られつつある。その多くは食生活に関係するものだ。

  • 物理学者ががんに挑む

    Vol. 491, No. 7425
    2012年11月22日

    がん研究は、世界中で大規模に行われているにもかかわらず、その生存率は、多くの種類においてほとんど変わっていない。そうしたことから現在、がん研究者と物理学者とが連携して、がん研究に斬新な視点を取り入れようとしている。この分野を越えて結束したチームの成果は、数理モデルやコンピューターモデル、ナノ医療、ハイテク診断法といった形で表れ始めている。

  • 自閉症

    Vol. 491, No. 7422
    2012年11月1日

    1990年代半ばまで、自閉症は、まれな疾患であって重度の精神障害に結びつくものだと考えられていた。しかし、その後、報告される症例数はふくれ上がり、現在では、自閉症は特徴や重症度に幅のある多様な病態を含むと考えられている。自閉症の原因や治療法、さらには定義までもが、依然として確定できないままである。

  • 物理学のマスタークラス

    Vol. 490, No. 7419
    2012年10月11日

    2012年7月、リンダウ・ノーベル賞受賞者会議が開催され、そこでは物理学における最大級のブレイクスルーのいくつかが検証された。今週号のOutlookでは、この会議の精神に則り、素粒子から宇宙規模の現象までを扱う物理学のマスタークラスとして、ノーベル物理学賞受賞者たちへのインタビュー記事や、受賞者と若手研究者たちとの議論を掲載した。

  • 慢性閉塞性肺疾患

    Vol. 489, No. 7417
    2012年9月27日

    慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、完治不可能かつ進行性であり、この疾患によって呼吸機能を奪われ通常の生活に支障を来している人は、数千万人にも上る。この疾患は診断が難しいが、多剤併用、人工肺、栄養補助食品といった、さまざまな新しい治療法を選択できるようになったことで、COPD患者の呼吸機能を改善できる可能性がある。

  • ヒトパピローマウイルス

    Vol. 488, No. 7413
    2012年8月30日

    ヒトパピローマウイルス(HPV)との闘いの物語では、科学が勝利をおさめたように見える。子宮頸がんの原因がHPVと同定されてから30年ほどで最初のワクチンが市場に流通したが、我々はHPVの生物学についてさらに理解が必要であり、既存のワクチンおよび診断検査も早急に改善が必要である。HPVとの闘いはまだ続いている。

  • 味覚

    Vol. 486, No. 7403
    2012年6月21日

    味覚は、人間にとって欠くことのできないきわめて重要な感覚だが、生物学的なレベルで明らかになってきたのは、ここ最近のことである。基本となる5つの味覚刺激(甘味、酸味、苦味、塩味、うま味)に反応する受容体が見つかり、現在は、この味覚刺激情報を脳がどのように解釈しているのか明らかにするための研究が進められている。今週号のOutlookでは味覚を特集し、味わい研究の最前線からもたらされた最新の知見を取り上げる。

  • 乳がん

    Vol. 485, No. 7400
    2012年5月31日

    毎年130万人の女性と1万3000人前後の男性が乳がんと診断されている。ここ20~30年でその治療法は大きく進歩したが、乳がんと診断される患者の約4分の1は、このがんが原因で死亡する。さらに厄介なことに、乳がんはきわめて多様であり、また、腫瘍細胞は「治癒した」患者の体内に潜んでいるらしい。これらの難問への取り組みは、まだ始まったばかりだ。

  • 糖尿病

    Vol. 485, No. 7398
    2012年5月17日

    世界の人口の5%にあたる約3億5000万人が、自己免疫疾患である1型糖尿病と生活習慣病である2型糖尿病のいずれかに罹患している。このNature Outlook: Diabetesでは、これらの深刻な疾患の原因や治療、予防、影響に関する最新の研究について検討する。

  • マラリア

    Vol. 484, No. 7395
    2012年4月26日

    マラリア原虫との戦いは数千年にわたって続いており、現在もなお、毎年何十万という人の命が奪われている。現在の治療薬に対する宿主の耐性、および殺虫剤に対する蚊の耐性、という二つの耐性はしだいに大きな問題になってきている。マラリアを撲滅しようとする過去の試みはことごとく失敗に終わっている。何をもってすれば、この致死的な感染症を制圧できるのだろうか。

  • グラフェン

    Vol. 483, No. 7389
    2012年3月15日

    並外れた強度の炭素形態であるグラフェンは、その独特の電気的特性や光学特性により、トランジスタからタッチスクリーン、太陽電池、生体インプラントまで、幅広い技術を大きく躍進させるものと期待される。しかしまず、大きなサイズのきれいなグラフェンシートを経済的に製造する方法を、材料科学者たちが見つけ出す必要がある。

  • 元をたどれば生物学

    Vol. 483, No. 7387
    2012年3月1日

    最新の研究による進歩の詳細に気を取られて、生物学の科学が我々の世界に及ぼしている多大な影響をつい見失ってしまいがちである。今週号のNature Outlookではトップクラスの科学者5人が、それぞれの専門である、がん、気候変動、幹細胞、海洋学、および合成生物学の分野の研究が、どのように我々の生活に変化をもたらしているかを解説している。

  • アジアの伝統医学

    Vol. 480, No. 7378
    2011年12月22日

    中国や日本などの国で行われているような伝統医学の理論や技術を、科学的手法を使って調べることは、有効な治療法と根拠のない迷信を選り分けるのに役立つと考えられる。おそらく、これによって、数千年にわたる漢方薬の歴史から生まれたホリスティック医学の手法に関するいくつかの洞察が、現代医学にもたらされることだろう。
    Nature Podcast: How do Traditional Asian Medicines actually work?

  • 多発性骨髄腫

    Vol. 480, No. 7377
    2011年12月15日

    まれだが致命的なこの血液がんは、新薬が次々と登場し、幹細胞療法に進展があっても、依然としてほぼ確実に死に至る病である。治癒への道はまだはるかに遠いが、多発性骨髄腫の研究からは、骨の生物学的特性や、腫瘍を取り巻く微小環境の役割、いろいろな種類のがんの起源などを解明するための手がかりが得られつつある。

  • インフルエンザ

    Vol. 480, No. 7376
    2011年12月8日

    何世紀にもわたる人類とインフルエンザとの闘いは、ときに膨大な数の死者を出し、1918年の世界的流行のときだけでも5000万人以上が命を落とした。インフルエンザウイルスがこれほど手強い敵となる要因は、その変異能力にあり、これのおかげでワクチンや薬剤はすぐに「流行遅れ」になってしまう。新しい研究によって、この病原体を永遠に退けられるようになるという期待を抱けるのだろうか。

  • 医学研究の上級特別クラス

    Vol. 478, No. 7368
    2011年10月13日

    ドイツの景勝地リンダウ島には毎年、ノーベル賞受賞者から向上心に燃える若手研究者まで世界の優秀な科学者たちが集まり、研究の取り組み方について情報交換し交流を深めている。今回のOutlookでは、こうした優れた研究者たちに刺激を与え、その意欲をかき立てている生物医学の研究領域を取り上げる。

  • アルツハイマー病

    Vol. 475, No. 7355
    2011年7月14日

    アルツハイマー病に関する研究は、運動療法から薬剤開発まで幅広い分野において急速に進んでいる。アミロイドβタンパク質の関与について解明が進んだことは、この疾患の新しい治療法、そしておそらく予防法の発見につながることだろう。また、脳の画像化によって診断の確度は向上しており、疾患の進行具合を監視・追跡するためのより優れたバイオマーカーが探索されている。我々がアルツハイマー病に対する恐れや不安を消し去ることができる日は近いのだろうか。

  • バイオ燃料

    Vol. 474, No. 7352
    2011年6月23日

    バイオ燃料には重責が課せられている。人類は150年以上前から石油および石油製品を利用し、すっかり石油に依存するようになっているからだ。第1世代のバイオ燃料では、この持続可能な技術に潜む「可能性」と「危険性」の両面が明らかになった。現在開発中の第2世代以降のバイオ燃料は、「化石燃料フリーの未来」の実現に役立ってくれることだろう。

  • C型肝炎

    Vol. 474, No. 7350
    2011年6月9日

    C型肝炎ウイルス(HCV)の感染者数は世界で約1億2000万人に及び、HIV感染者数よりも多い。それにもかかわらず、C型肝炎は「顧みられない感染症」の1つとなっていた。診断が難しいばかりでなく、治療は困難であり、ワクチンもないためである。しかしここに来てようやく、数十年ぶりの新薬が市場に投入されようとしている。こうした新薬によってC型肝炎の治療が大きく前進し、HCVに対する認識に新たな時代が訪れるものと期待される。

  • 栄養ゲノミクス

    Vol. 468, No. 7327
    2010年12月23日

    食物は我々の健康に多大な影響を及ぼしている。生まれて最初に飲む母乳から、楽しみと滋養の両方をもたらす膨大な種類の食品や料理に至るまで、我々の遺伝子は食習慣に影響を及ぼし、逆もまた同様である。この複雑な相互関係は人類の進化をも形作ってきた。栄養ゲノミクスは、この関係を活用するうえで役立ち、また、食と医学とを橋渡しし、個々人に合わせた個別栄養学の時代の到来を告げるものだ。

  • 科学のマスタークラス

    Vol. 467, No. 7317
    2010年10月14日

    リンダウ・ノーベル賞受賞者会議が60周年を迎えた今、Natureは、科学研究に一生を捧げる者のひたむきな努力、ひらめき、たどり着いた見解に注目し、これらを次世代に伝える方途について考察する。

  • パーキンソン病

    Vol. 466, No. 7310
    2010年8月26日

    パーキンソン病の解明と治療は、その病態と同様に、ゆっくりではあるが着実に進展してきた。しかし、ついに我々は大きな転換点(Tipping Point)を迎えようとしている。今後20年で患者数が800万人を超えるとする予測がなされており、パーキンソン病の新しい治療法が早急に求められているのだ。

  • HIV / AIDS(エイズ)

    Vol. 466, No. 7304
    2010年7月15日

    大勢のヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性患者を延命させる奇跡的ともいえる薬剤のおかげで、「AIDS流行」の話題に対して切迫感が薄れてしまっている。それでもHIV / AIDSの研究領域では現在「ルネサンス」が進行しており、感染症そのものの治癒に対する関心が再燃したり、さらに強力な薬剤が登場したり、予防への革新的な取り組みが行われたりしている。

  • シャーガス病

    Vol. 465, No. 7301
    2010年6月24日

    シャーガス病は最もないがしろにされてきた熱帯病の1つだが、感染者は数百万人にも上る。現在利用できる治療薬は2種類しかなく、両方とも40年以上前からあり、いずれも理想的な薬剤ではない。世界中の人々が国境を越えて移動するようになるにつれて、シャーガス病もラテンアメリカから拡散し、世界的な脅威となっている。今回のOutlookでは、シャーガス病の解明と治療の過去101年にわたる進展をかいつまんで紹介し、今後対処すべき難題を概説する。

Nature Outline

  • 重症虚血肢

    Vol. 548, No. 7668
    2017年8月24日

    動脈が詰まって血流が悪くなったり止まったりすると、痛みを生じるだけでなく、ときに腕や足を失う恐れがある。 重症虚血肢が悪化すると生命に危険が及ぶこともある。患者の約70%が血行再建術の適応となるが、それ以外の患者では切断以外の選択肢はほとんどない。再生医療によって、こうした現状が変わる可能性がある。

  • 鼓膜再生

    Vol. 546, No. 7659
    2017年6月22日

    鼓膜破裂は、つま先をぶつけるのと同じくらいよくある損傷である。鼓膜破裂は痛みや難聴を引き起こすことがあるが、ほとんどの場合は自然に治癒する。自然治癒しなかった場合には、専門医による手術を受けるしかない。手術は高額でリスクもあるため、鼓膜を刺激して自己治癒させることができれば、はるかに良い。組織工学研究者たちは今回、これに成功したと考えている。

  • 角膜修復

    Vol. 544, No. 7650
    2017年4月20日

    目は非常によくできた器官である。そして、人体には目をクリアに保って良好な視覚を得られるように、さまざまな機能が備わっている。感染症、外傷、遺伝性疾患により角膜の自然な再生が阻害されると、痛み、炎症、ひいては視力の喪失に至る恐れがある。本号のOutlineでは、角膜表面を自然に再生させる角膜輪部幹細胞について紹介し、目の表面が損傷された際に、その再生を助ける外科的手技について解説するほか、将来の研究の方向性を示す。

  • 量子計算

    Vol. 543, No. 7646
    2017年3月23日

    量子コンピューターは、従来型コンピューターとは比較にならないほどの計算速度が期待されていて、その安定性と計算能力に関する新たな成果が毎週のように報告されている。けれども多くの人々には、量子の世界は相変わらず不可解だ。本号のOutlineでは、量子計算と従来型の計算との違いや基本的な用語を解説する。また、量子コンピューターの実用化を目指す研究者や技術者が直面している問題を探り、量子コンピューターが科学とテクノロジーに起こすと予想される革命についても紹介する。

  • 卵巣がん:耐性を乗り越えて

    Vol. 527, No. 7579
    2015年11月26日

    卵巣がんは女性のがんとして世界で7番目に多く、難治性がんの1つでもある。こうした難治性の原因は主に、今号のNature Outlineのページや関連アニメーションで示すように、一次治療の化学療法で用いるプラチナ製剤に対して多くの腫瘍が耐性を生じてしまうためである。最近の朗報は、開発中の複数の実験的な治療法が、この種の致死的な腫瘍に大打撃を与えるのに役立つ可能性があることだ。

InnovationsIn

  • マイクロバイオーム

    Vol. 518, No. 7540
    2015年2月26日

    人体には膨大で多様な微生物群集がすみ着いている。このヒトマイクロバイオームは、代謝の調節から免疫系の維持管理まで、ヒトの健康に不可欠なさまざまな働きをしている。Innovations in the Microbiomeと題したこの綴じ込み特集では、最近のマイクロバイオーム研究の大きな進展で得られた極めて重要な洞察をいくつか取り上げる。宿主であるヒトとマイクロバイオームの関係が解明されるにつれて、疾患の治療法を見いだすための糸口が明らかになりつつある。

Nature Insight

  • 量子ソフトウエア

    Vol. 549, No. 7671
    2017年9月14日

    本格的な汎用量子コンピューターが出現するとき、私たちは現在のシリコンベースのコンピューティングに別れを告げる。本号Insightでは、量子ウエアのためのプログラミング言語とコンパイラ、フォールトトレラントな量子コンピューティング、量子機械学習アルゴリズム、ポスト量子暗号など、未来の量子コンピューティングのさまざまな側面を見ていく。古典的コンピューターと量子コンピューターの能力を比較する方法や、量子コンピューターの優位性を実現する方法についても議論する。

  • 生物多様性

    Vol. 546, No. 7656
    2017年6月1日

    地球上の生命は素晴らしい多様性を誇っているが、その未来は不確かだ。本号のInsightでは、生物多様性がどのようにして成立し、私たち人類が依拠する生態系のモノとサービスをいかにして支え、人口の急増によりどのような試練を課されているかを見ていく。生物多様性を保全するための戦略についても検討する。

  • 植物

    Vol. 543, No. 7645
    2017年3月16日

    植物は私たちに栄養と燃料と建材を与えてくれるが、移動することができないため、環境や病原体によって傷つきやすい。本号のInsightでは、植物免疫におけるシグナル伝達、植物と環境の相互作用、農業ゲノミクスの進歩、光合成の量子力学的性質を利用した人工エネルギー変換システムなど、植物研究に関係する話題を取り上げる。

  • 生物学最前線

    Vol. 541, No. 7637
    2017年1月19日

    本号のInsightでは、初期人類が世界各地に住み着いた過程の解明にゲノミクスがどのように役立っているか、生物の形態の決定におけるモルフォゲンと形態形成との相互作用、がんに対する免疫応答に影響を及ぼす因子、単一細胞ゲノミクスの進歩、およびメッセンジャーRNAにおける塩基修飾の影響について取り上げる。

  • ポリマー

    Vol. 540, No. 7633
    2016年12月15日

    この数十年の間に、人工ポリマー材料の機械的特性は、さまざまな製品に使用できるように最適化されてきた。今号のInsightでは、より高度な機能を備えた材料の開発に重点を置くポリマー研究を紹介する。 その目標は、より長持ちして環境や資源の保全の役に立つポリマーや、生物医学研究や治療に応用できる次世代材料、また3D印刷にさらなる革命を起こすような材料を作り出すことにある。

  • 神経変性疾患

    Vol. 539, No. 7628
    2016年11月10日

    寿命の延びなどにより神経変性疾患の有病率は増加傾向にあるが、有効な治療法はないのが現状だ。本号のInsightでは、脳の老化と若返りの可能性について概観するほか、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病に関する最新知識を紹介する。また、プリオン病研究から得られた知識を一般的な神経変性疾患に応用する方法を示すほか、アミロイドの性質を構造の観点から説明する。

  • タンパク質の世界

    Vol. 537, No. 7620
    2016年9月15日

    タンパク質が、それぞれ異なる形状に折りたたまれる仕組みや、多様な化学的変換を触媒する仕組みについての解明は、過去1世紀の間に大きく進んだ。しかし、タンパク質の世界には未知の領域がまだたくさん残されている。今号のInsightでは、現代のタンパク質科学におけるエキサイティングな話題として、de novoなタンパク質設計、細胞がプロテオームを監視・調節する仕組み、低温電子顕微鏡法の急速な発展、および高分解能質量分析法によるプロテオーム解析の4つを取り上げる。

  • 健康や疾患に関わる腸内微生物相

    Vol. 535, No. 7610
    2016年7月7日

    腸内微生物相は健康や疾患と密接に関連している。今号のInsightでは、まず、微生物学の視点からヒトの発生生物学を捉えて論じている。さらに、食餌と腸内微生物相が代謝に及ぼす影響、腸内微生物相と自然免疫、腸内微生物相と適応免疫、腸管内における腸内微生物相と病原性細菌との相互作用の様子、および、精密医療のための全微生物相関連研究(MWAS)の有望性についても検討している。

  • 生物学の最前線

    Vol. 529, No. 7586
    2016年1月21日

    今号のInsightでは、年初め恒例の「生物学の最前線」と題する概説特集で、がん転移の根底にあるプロセスや、炎症が組織修復に及ぼすプラスの影響、器官の発生・成長・再生において内皮細胞が果たす役割、小胞体ストレス応答とその疾患への関与、および抗生物質耐性について取り上げる。

  • 精密医療

    Vol. 526, No. 7573
    2015年10月15日

    精密医療(precision medicine)は、さまざまな研究分野や臨床診療を統合して個々の患者に適した治療指針を得ようとする取り組みである。今号のInsightでは、研究者、臨床検査室、臨床医および患者を精密医療の「生態系」に集合させるという新たな枠組みを検討し、個別化療法に向けた薬理ゲノミクスおよび遺伝子治療の進展や、患者と最適な臨床試験とを対応させるために臨床試験を再設計する必要性について論じる。

  • 人工知能

    Vol. 521, No. 7553
    2015年5月28日

    人工知能の研究が再び活発になっている。人工ニューラルネットワークの概念が飛躍的に発展し、強力な演算処理装置も利用可能になったことで、情報を人間の脳のように処理できるアプリケーションが登場してきた。さらに、人間のさまざまな仕事を安全に補助できるロボットの創出も間もなく実現しそうである。今号のInsightではいくつかの概説論文で、これらの分野の目覚ましい発展とさらなる研究のための好機について論考している。

  • 脊椎動物の起源と進化

    Vol. 520, No. 7548
    2015年4月23日

    脊椎動物は、大型の脳や特有の組織など多くの際立った特徴を持っているが、無脊椎動物からどのように進化したのかはまだよく分かっていない。今号のInsightでは、脊椎動物の起源を説明するさまざまな仮説や、化石上の証拠、脊椎動物の頭部の起源に関する新しい見方、神経堤と呼ばれる脊椎動物特有の胚構造について考察する。

  • 生物学の最前線

    Vol. 517, No. 7534
    2015年1月15日

    今号のInsightでは、年初め恒例の「生物学の最前線」と題する概説特集で、脳の扁桃体とその複雑な神経結合の解明に役立っている技術や、自然リンパ球、哺乳類の栄養感知機構、ネクロトーシスと呼ばれる細胞死、DNAメチル化の調節および機能とその細胞マーカーとしての利用について取り上げる。

  • 持続可能な生態系と社会

    Vol. 515, No. 7525
    2014年11月6日

    人為活動は、我々に必須の産物やサービスを提供してくれる生態系の多くに影響を及ぼすため、我々自身が行動を修正して、生態系が持続可能な形で営まれるようにする必要がある。今号では、陸上での農業、社会と火災の関係、および保護地区での自然生態系の保全について検討する。

  • 太陽系外惑星

    Vol. 513, No. 7518
    2014年9月18日

    太陽系外惑星は、1995年に初めてその存在が確認されてから間もなく20年を迎える。今号のInsightでは、系外惑星やその大気についての現在の理論的解釈を概説するとともに、系外惑星の発見をもたらした数々の探査ミッションを振り返り、惑星大気の測定や特性解析を可能にする現在そして未来の技術や機器について述べる。

  • 健康と疾病における脂質

    Vol. 510, No. 7503
    2014年6月5日

    脂質は多くの異なる役割を持つ疎水性分子である。今号のInsightでは、細胞の脂質組成を維持するパスウェイ、スフィンゴシン代謝産物の機能、リソソーム蓄積症、褐色脂肪・白色脂肪が持つ治療効果の可能性、肝疾患における肝臓の脂質の役割、そして、炎症収束性メディエーター(pro-resolving mediator)について述べる。

  • 生物学の最前線

    Vol. 505, No. 7483
    2014年1月16日

    今号のInsightでは、年初め恒例の「生物学の最前線」として、生物学の重要な進展をいくつか紹介する。概説で取り上げる内容は、がんの素因に関わる遺伝子の考察、神経の投射レベルでの脳機能解析、介在ニューロンの組織化、骨髄内の造血幹細胞ニッチ、ミトコンドリア研究、内因性RNA、およびpiRNAの役割である。

  • 沿岸地域

    Vol. 504, No. 7478
    2013年12月5日

    世界各地の沿岸地域には数十億もの人々が暮らしており、こうした沿岸地域の集中的な利用でさまざまな問題が生じている。このInsightでは、熱帯低気圧が引き起こす洪水、グリーンランドの氷河の流出、湿地帯の安定性、沿岸域における炭素循環、seeweed tide(海藻の大量漂着)、沖合にある海底地下水源、気候変動に対応した新たな沿岸防御策など、沿岸域のシステムを形作っている要因を探る。

  • 転写とエピジェネティクス

    Vol. 502, No. 7472
    2013年10月24日

    転写プログラムは、発生中の細胞の独自性を決定づける。このInsightでは、再プログラム化、DNAの脱メチル化の機構、染色体のトポロジーの役割など、発生や病気の過程における転写およびエピジェネティックな調節に関する最近の進展を取り上げ、それらの代謝や小分子創薬との関係にも触れる。

  • 腫瘍の不均一性

    Vol. 501, No. 7467
    2013年9月19日

    「がん」と一口に言っても、その種類はさまざまである。がんは、絶えず進化し、患者ごとにも異なっている。このInsightでは、腫瘍の不均一性に関する基本的な理解からトランスレーショナル・リサーチや臨床試験まで、がん研究の重要な話題を幅広く取り上げる。

  • 生物学の最前線

    Vol. 493, No. 7432
    2013年1月17日

    今号のInsightでは、生物学の重要な進展に関する概説を5本掲載した。その内訳は、組織の自己組織化、ファンコニー貧血とゲノム安定性との関連性、mTORを標的とする薬剤を使った老化減速の可能性、炎症時の細胞代謝とそれがAMPK活性化に制限される仕組み、そして、自閉症にニューロンのシグナル伝達が果たす役割である。

  • 代謝と疾患

    Vol. 491, No. 7424
    2012年11月15日

    糖尿病や肥満をはじめとする代謝性疾患は、世界的に、人々の健康を損なう脅威となっている。このInsightでは、代謝疾患に関与していると思われる生物学的な特性の一部(中枢神経系による代謝の制御、概日リズム、がん細胞の代謝、ミトコンドリア病)に注目し、また、代謝の表現型検査にも目を向けた。

  • 腸内微生物と健康

    Vol. 489, No. 7415
    2012年9月13日

    腸内に棲み着いている微生物とその宿主であるヒトとの間の相互作用は、現在、先進的な研究テーマとなっている。このInsightでは、微生物の構成を支配する生態学原理、微生物叢と免疫系および代謝過程との相互作用、微生物群集の解析に役立つゲノム解析ツールに焦点を当てる。

  • 化学とエネルギー

    Vol. 488, No. 7411
    2012年8月16日

    世界のエネルギー需要を化石燃料で賄い続けることはできない。それに代わる、費用効率が高くて持続可能性のあるエネルギー源を見つけ出す必要がある。このInsightでは、現在研究が進められているさまざまな手法の中でも、太陽エネルギー、水を使った発電法、バイオ燃料の生産に焦点を当てた。

  • 調節RNA

    Vol. 482, No. 7385
    2012年2月16日

    詳細な塩基配列解析研究によって、DNAにコードされているRNAの性質や機能が予想外に複雑なことが明らかになってきた。このInsight特集では、RNA構造のダイナミックな再編が多くの細胞内過程を方向づける仕組みの説明、特異的RNAに制御される機構についての議論、そして、長い非コードRNAの機能に関するモジュール・モデルの1つを紹介する。

  • 生物学の最前線

    Vol. 481, No. 7381
    2012年1月19日

    今号のInsightでは、恒例の「生物学の最前線」として生物学の重要な発達を広く取り上げる。Reviewsの内訳は、組織の恒常性における自然免疫シグナル伝達、がん治療でのDNA損傷応答、患者由来多能性幹細胞の治療利用への展望、がんに見られるクローン進化、そして、マウスの遺伝学が骨の生理学研究に及ぼす影響である。

  • シリコンエレクトロニクスとその先の技術

    Vol. 479, No. 7373
    2011年11月17日

    コンピューター技術における革命を数十年間にわたって推進してきた「シリコントランジスターの小型化」というトレンドが終わろうとしている。今、半導体業界では、次世代コンピューターの確立をめざして、新しいトランジスターのコンセプト研究へシフトしつつある。今回のInsightでは、今後数年から20年以内の商業化が予想される技術について、6つの有望なアプローチから解説する。

  • 細胞の動態

    Vol. 475, No. 7356
    2011年7月21日

    光学的画像化技術の進歩によって、従来は見えなかった細胞内の動きがとらえられるようになった。現在では、細胞内の諸過程が以前の予想よりもはるかに活発で動的であることがわかっている。今号のInsightでは、細胞生物学で最もエキサイティングな発展分野をいくつか取り上げている。細胞が外部環境からの機械的な力を受け止めてその情報を解釈する仕組み、RNAやタンパク質が核から細胞質へ輸送される仕組み、1個の分子が細胞の表現型に影響を与える仕組み、また、分子「シャペロン」がタンパク質折りたたみの重要過程を補助して細胞の恒常性を維持する仕組みなどを紹介する。

  • 健康や疾患にかかわる腸管ネットワーク

    Vol. 474, No. 7351
    2011年6月16日

    腸管は、栄養素の消化・吸収と、感染や疾患を防ぐための外部環境に対する基本的バリアーという、2つの主要な機能を持っている。腸管内に棲む数十兆個の微生物はまとめて腸内微生物叢と呼ばれ、腸管機能のバランスを適切に保つ助けをしている。今号のInsightでは、健康な腸管の維持にかかわるこうした複雑なネットワークについて取り上げている。こうした研究から今後、疾患に対する有効な予防法や治療法を見つけ出すための戦略が得られるかもしれない。

  • 心臓血管生物学

    Vol. 473, No. 7347
    2011年5月19日

    健康な血管系はヒトの生存に必要不可欠なものである。血管系の機能異常はさまざまな病態を招き、心不全や死亡に結びつくこともある。正常時および疾患時の血管がどのように伸長し機能するかを解明することで、ヒトの健康面にさまざまな恩恵がもたらされると考えられ、このエキサイティングな研究領域は現在、急ピッチで発展している。

  • 生物学の最前線

    Vol. 469, No. 7330
    2011年1月20日

    このInsightでは4つの総説論文を掲載している。がんの起源となる細胞、オートファジー(自食作用)と免疫をつなぐ研究領域での新たな進展、心血管系の発生や疾患におけるマイクロRNAの役割、発生やがんに関与するクロマチンおよび遺伝子の調節機構の順に、それぞれ論じている。

  • グリア細胞

    Vol. 468, No. 7321
    2010年11月11日

    神経系を構成するグリア細胞は、150年以上前に発見されてからずっと、「できないことは何か」という引き算式で特徴が説明されてきた。この細胞には、すばやい電気的シグナルや化学的シグナルを介してほかの細胞とコミュニケーションをとる能力がみられなかったため、脳内の「にかわ(glue)」として支持的役割をしているだけだとする見方が主流だった。しかし、そうした完全分業説に当てはまらない知見が近年次々と得られており、2008年には一部のグリア細胞が活動電位を生じることも報告された。グリア細胞がニューロンを支えるだけの裏方だとするとらえ方は、過去のものになりつつある。

  • 可塑性

    Vol. 465, No. 7299
    2010年6月10日

    環境条件が変わった場合に細胞や器官が特性や振る舞いを変化させる能力のことを、可塑性といいます。ここ20~30年の研究で、細胞には従来考えられていたよりも高い可塑性があることがわかってきました。こうした可塑性を生じる分子および細胞レベルの仕組みの解明は、現在の生物学や生物医学において盛んに研究されているテーマの1つです。

  • 老化

    Vol. 464, No. 7288
    2010年3月25日

    世界中で高齢者の数が急速に増えつつあるため、加齢に伴う疾患を防ぐ手だてを見つけ出すことが緊急の課題となっている。老化の基盤にある生物学的過程の解明が進んでいるおかげで、将来的には、老化の過程そのものを抑制することで高齢者の健康を保てるようになるだろう。

  • エキゾチック物質

    Vol. 464, No. 7286
    2010年3月11日

    大量の粒子を集めると、通常とは異なる方法で自ら秩序を形成し、思いもよらないさまざま新しい現象が生じることがある。こうした現象は、微視的レベルで機能している各種の相互作用だけでは理解できない。これは、物理学者にとって理論と実験がせめぎ合う場であり、まさに「多は異なり(more is different)」の世界だ。こうした現象を示す研究成果を紹介する。

  • 細胞ができあがるまで

    Vol. 463, No. 7280
    2010年1月28日

    細胞は、自己組織化と自己複製の能力をもつ1個の「機械」である。この極めて複雑な機械を作り上げるために、ゲノムには「説明書」が含まれている。しかし、この説明書へのアクセスや読み取り、解釈の仕方は、細胞の種類や発生上の時期に依存している。細胞の組織化や機能を調節するこうした仕組みについては、現在急速に解明されつつある。

その他

  • 生物多様性

    Vol. 464, No. 7289
    2010年4月1日

    国際生物多様性年である2010年に、Natureでは、生物多様性をテーマとする論文集をお届けします。現在、世界各地で起こっている生物種の消失は憂慮すべき事態であり、各国が手を携えて食い止めようとしています。ここに掲載した特集記事や専門家の意見、News & Viewsやオリジナルの研究論文を、生物多様性に関して世界が直面している問題や提案されている解決策の理解に役立てていただければ幸いです。

  • がん

    Vol. 464, No. 7289
    2010年4月1日

    がん研究は急速に進展しています。このcollectionでは、腫瘍の発生や進行の根底にある複雑な生物学的過程の解明を進めた、最近の研究成果について取り上げます。また、こうした成果を新たな抗がん剤の開発につなげようとする、新しい取り組みも紹介します。

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