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プラズマ物理学:慣性核融合において達成された燃焼プラズマ

Nature 601, 7894 doi: 10.1038/s41586-021-04281-w

燃焼プラズマを得ることは、自立的な核融合エネルギーへの重要な一歩である。燃焼プラズマは、核融合反応自体が、燃焼の維持と伝播に必要なプラズマの主要な熱源となるものであり、これによって高いエネルギー利得が可能になる。数十年にわたる核融合研究の末、今回我々は、実験室で燃焼プラズマ状態を実現した。一連の実験は、ピーク出力が最高500 TWのパルスで最高1.9 MJのエネルギーを供給できるレーザー施設、米国国立点火施設(NIF)で行われた。我々は、このレーザーを用いて放射共振器中でX線を発生させ、X線のアブレーション圧によって燃料含有カプセルを間接的に駆動した。その結果、爆縮過程で力学的な仕事によって燃料が圧縮・加熱された。燃焼プラズマ状態は、2つの異なる爆縮の概念を通して、カプセルの空間的規模を増大させる戦略を用いて生成された。これらの実験では、爆縮に注入された力学的仕事を超える核融合の自己加熱が示され、燃焼プラズマのいくつかの指標が満たされた。加えて我々は、核融合加熱が放射や熱伝導に起因するエネルギー損失を上回るという、自己加熱の静的境界を越えたと思われる実験のサブセットについて述べる。今回の結果から、α粒子が支配的なプラズマや燃焼プラズマの物理を実験室で調べる機会が得られる。

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