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進化学:アフリカ東部の既知最古のホモ・サピエンスの年代

Nature 601, 7894 doi: 10.1038/s41586-021-04275-8

アフリカ東部エチオピアのオモ・キビシュおよびヘルトで出土した最古級の現生人類化石の年代を調べる試みでは、層序学的に関連する凝灰岩の40Ar/39Ar年代など、さまざまな年代測定学的証拠が利用されてきた。これらの化石に関して一般に報告されている年代は、キビシュ・オモIについては約19万7000年前、ヘルトのヒト族については約16万~15万5000年前である。しかし、これらの推定の根拠となる層序関係およびテフラとの相関には異論もある。今回我々は、オモIが出土したオモ・キビシュ層を確実に覆う、カモヤのヒト科遺跡(KHS)の凝灰岩と、エチオピア大地溝帯のシャラ火山の爆発的大噴火とを結び付ける、地球化学的分析の結果について報告する。この噴火の火口近傍堆積物の年代を決定することにより、我々はオモの化石に関して、少なくとも23万3000 ± 2万2000年前という新たな年代を得た。我々はまた、以前の主張に反して、KHSの凝灰岩は別の広範に及ぶテフラ層であるWaidedoガラス質凝灰岩とは相関しておらず、従って、ヘルトの化石の最小年代は特定不能であることを示す。アフリカ東部の既知最古のホモ・サピエンス(Homo sapiens)化石の年代が約20万年前以前へとさかのぼったことは、現生人類系統の年代がさらに古いことを示す別の証拠とも一致する。

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