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遺伝学:英国バイオバンク参加者45万4787人のエキソーム塩基配列の解読および解析

Nature 599, 7886 doi: 10.1038/s41586-021-04103-z

ヒトの遺伝学の大きな目標は、自然に生じた変動を用いて、ゲノムの各タンパク質コード遺伝子の変化が表現型に及ぼす影響を理解することである。今回我々は、英国バイオバンク研究の参加者45万4787人について、エキソーム塩基配列解読を用い、タンパク質を変化させるバリアントとその影響を調べた。その結果、1200万のコードバリアントが特定され、そのうち約100万が機能喪失バリアント、約180万が有害なミスセンスバリアントであることが分かった。これらのバリアントについて、3994の健康関連形質との関連を検討したところ、564の遺伝子がP ≤ 2.18 ×10−11で形質と関連することが分かった。まれなバリアントの関連は、ゲノム規模関連研究(GWAS)で明らかになった座位に多く存在したが、大半(91%)はありふれたバリアントのシグナルとは無関係だった。また、肝疾患、眼疾患、がんなどに関連する形質のリスクを高めるいくつかの関連に加え、高血圧(SLC9A3R2)、糖尿病(MAP3K15FAM234A)、喘息(SLC27A3)のリスクを低下させる関連も見つかった。6つの遺伝子が脳画像表現型に関連しており、そのうち2つは神経発生に関わる遺伝子(GBE1PLD1)だった。別のコホートでの利用可能で再現性に十分な検出力のあるシグナルのうち、81%が確認され、さらにこれらの関連シグナルは、ヨーロッパ系、アジア系、アフリカ系の人々の間でおおむね一致していた。我々は、遺伝子–形質の関連を特定し、遺伝子機能を解明し、GWASシグナルの根底にあるエフェクター遺伝子をより大規模に明らかにする上での、エキソーム塩基配列解読の能力を示している。

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