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コロナウイルス:B.1.617などのSARS-CoV-2変異株に対するBNT162b2誘導性の中和活性

Nature 596, 7871 doi: 10.1038/s41586-021-03693-y

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は世界中で進化し続け、新しい変異株を生み出しており、これらの変異株では伝播性や病原性、ワクチンや治療薬の対象範囲が変化している可能性があるために懸念されている。今回我々は、BNT162b2ワクチンの2回目投与から2ないし4週間経過した20人のボランティア被験者から血清試料を採取し、それらが、USA-WA1/2020(2020年1月に単離されたウイルス株)の遺伝的背景に、最近特定されたB.1.617.1、B.1.617.2、B.1.618(全て最初にインドで見つかった)系統またはB.1.525(最初にナイジェリアで見つかった)系統由来のスパイク糖タンパク質を導入した改変SARS-CoV-2を中和することを明らかにする。これらの変異株ウイルス(特にB.1.617.1)に対するプラーク減少の幾何平均中和力価は、USA-WA1/2020ウイルスのものに比べると低いようだが、調べた全ての血清が、少なくとも40倍希釈で変異株ウイルスを中和した。BNT162b2ワクチンによって誘導される中和に対してこれら変異株が感受性であることは、集団予防接種がこの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)を終息させる中心的な戦略であることを支持している。

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