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ゲノミクス:コモンマーモセットの二倍体ゲノムアセンブリから得られた進化的および生物医学的な洞察

Nature 594, 7862 doi: 10.1038/s41586-021-03535-x

二倍体生物の両方のハプロタイプ塩基配列の正確で完全なアセンブリは、ゲノム機能、表現型、疾患における多様性の役割を理解する上で不可欠である。今回我々は、トリオビニング法を用い、生物医学研究で広く使われている霊長類のモデル系であるコモンマーモセット(Callithrix jacchus)について、両ハプロタイプを染色体レベルで個別にアセンブリを行い、高品質の二倍体参照ゲノムを得た。2つのハプロタイプ間のヘテロ接合性の全スペクトルには、ゲノムの1.36%が含まれており、これは単一塩基のヘテロ接合性のみに基づく標準的な推定から示される0.13%という値よりもはるかに高い。de novo変異率は単一部位・単一世代当たり0.43 × 10−8で、父系遺伝ゲノムは、母系遺伝ゲノムよりも変異を2倍多く獲得していた。我々の二倍体アセンブリによって、性分化領域に起きた最近の拡大と、コモンマーモセットのY染色体における独自の進化的変化が見つかった。さらに我々は、マーモセット属の生物学的特徴の進化に関与した可能性のある、正の選択シグネチャーを持つ多くの遺伝子を特定した。脳に関連する遺伝子は、一部は系統特異的なコピー数多型や多様化選択を経ているものの、マーモセット類とヒトで高度に保存されており、これは、マーモセット類のモデル系としての使用に影響してくる。

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