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ゲノミクス:ヒトRNA結合タンパク質の結合と機能に関する大規模なマップ

Nature 583, 7818 doi: 10.1038/s41586-020-2077-3

多くのタンパク質は、ゲノムにコードされた特定の領域に結合することで遺伝子発現を調節している。本論文では、ヒトゲノムにおいてRNA結合タンパク質(RBP)によって認識されるRNAエレメントの新たなデータセットを提示する。このデータセットは、ENCODE(DNAエレメントの百科事典)計画の第三段階の一環で得られたものである。このクラスの調節エレメントは、RNAへの転写が行われなければ機能しない。これは、これらの調節エレメントが、スプライシング、切断、ポリアデニル化などの転写後過程や、mRNAの編集、局在化、安定性、翻訳を制御するRBPの結合部位として働くためである。我々は、K562細胞およびHepG2細胞で多数のヒトRBPによって認識されるRNAエレメント群のマッピングおよび特性解析結果を示す。5種類のアッセイを用いた統合解析により、in vivoでのRNAおよびクロマチンのRBP結合部位、in vitroでのRBPの結合選択性、RBP結合部位の機能、RBPの細胞内局在化が明らかになり、356のRBPに関して1223件の複製データセットが得られた。我々はまた、トランスクリプトーム全体にわたるRBP結合のスペクトル、そしてこれらの相互作用と、RNAの安定性、スプライシング調節、RNAの局在化といったRNAの生物学的特徴のさまざまな側面との間の関連性について示す。これらのデータは、RBPとの相互作用によってRNAレベルで機能する大規模なエレメント群を加えることにより、ヒトゲノムにコードされた機能エレメントのカタログを拡張するものである。

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