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ゲノミクス:2型糖尿病群2万791例と対照群2万4440例のエキソーム塩基配列解読

Nature 570, 7759 doi: 10.1038/s41586-019-1231-2

タンパク質をコードしている遺伝子のバリアントで疾患リスクに強い影響を与えるものからは、疾患の病因に関わる手掛かりが得られる可能性がある。今回我々は、5つの祖先グループに由来する2型糖尿病(T2D)患者2万791人と対照となる非糖尿病者2万4440人について行ったエキソーム塩基配列解読解析の結果を報告する。我々は4つの遺伝子で、まれなバリアント(マイナー対立遺伝子頻度が0.5%未満)の遺伝子レベルでのT2D関連性(エキソーム規模で有意性を示す)を見いだした。その中には、T2Dに対して保護的なSLC30A8の一連の対立遺伝子群(30以上)が含まれている。加えて、遺伝子レベルでのT2D関連性が見られる12の遺伝子セットも特定され、これらにはT2D薬の標的(P = 6.1 × 10−3)やノックアウトマウスで以前に報告された候補遺伝子(P = 5.2 × 10−3)に対応するものなどが含まれていた。今回の研究では、まれなバリアントに対する最も強いT2D遺伝子レベルシグナルは、一般的な単一バリアントで見られる最強シグナルの遺伝率の多くて25%しか説明しない。そのため、実証されているT2D薬剤標的で我々が観察したまれなバリアントの遺伝子レベルでの効果量がエキソーム規模での有意性を得るのには、7万5000〜18万5000例の解読が必要だろう。我々は、これらのまれなバリアントが持つ低い関連性を解釈し、将来見つかる治療標的や遺伝子優先順位付けにこうした関連性を組み入れるための方法を提案する。

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