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肥満:成人肥満の世界的な蔓延は農村部のBMI上昇が主要な駆動要因となっている

Nature 569, 7755 doi: 10.1038/s41586-019-1171-x

ボディーマス指数(BMI)は多くの国で、都市部に住む人口の割合の増加とともに着実に上昇し続けている。こうした状況から、都市化が肥満の世界的な増加の最も重要な駆動要因の1つであるという見解が、広く報じられるようになった。今回我々は、1億1200万人以上の成人で身長と体重を測定した、地域住民に基づく2009件の研究を用いて、1985~2017年の居住地別(農村地域と都市地域)のBMI平均値における国レベルの傾向、地域レベルの傾向、そして世界的な傾向を明らかにする。支配的なパラダイムとは対照的に、1985~2017年のBMI平均値の世界的な上昇の55%以上、そして一部の低所得地域および中所得地域ではその80%以上が、農村地域のBMI上昇によるものであった。この大きな寄与は、サハラ以南のアフリカの女性を除いて、農村地域のBMIが都市部と同等またはそれ以上の速度で上昇しているという事実から生じている。こうした傾向は次いで、低所得国および中所得国の特に女性において、都市地域と農村地域とのBMIの差を縮め、一部の国ではそれを逆転させた。高所得国および先進工業国では、特に女性で、農村部のBMIが常に高いことが分かった。貧しい国々の農村部では、低栄養という不利な状況を、質の低いカロリーの過剰摂取につながるような、より一般的な栄養不良というまた別の不利な状況で置き換えてしまわないように、健康的な食物の経済的・物理的な入手を助けるための統合的な取り組みが緊急に必要である。

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