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天文学:2例目の反復する高速電波バーストの発生源

Nature 566, 7743 doi: 10.1038/s41586-018-0864-x

反復する高速電波バースト(FRB)の発生源FRB 121102の発見は、この発生源に対して激変現象が関与するモデルを排除した。最近FRBが多数発見され追跡調査されているにもかかわらず、反復するFRBはこれまで他に検出されていない。このため、FRBの種族では反復するものがまれである可能性が示唆されている。本論文では、調整段階のカナダ水素強度マッピング実験(CHIME)のFRBプロジェクトによって2018年の7月と8月に検出された13例のFRBの1つであるFRB 180814.J0422+73から、6回の反復バーストが検出されたことを報告する。これらの反復バーストは、天空の単一の場所に由来するとして矛盾はなく、分散指数は同一で立方センチメートル当たり約189パーセクであった。視線方向の自由電子柱密度は、銀河系において予想されるものの約2倍だった。これは、発生源の赤方偏移の上限値が0.1であることを示唆しており、地球からの距離はFRB 121102の1/2以下であると考えられる。反復バーストの一部では、FRB 121102に見られたものを連想させるサブパルス周波数構造、ドリフト、スペクトル変化が観測された。これは、放射機構や伝搬効果が同様であることを示唆している。CHIME/FRBによる最初の発見の1つである今回の2例目の反復FRBは、反復FRBがかなり多く存在し、それらが将来CHIME/FRBなどの広視野の高感度電波望遠鏡によって発見されることを示唆している。

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