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構造材料:結晶の微細構造に着想を得た耐損傷アーキテクテッド・マテリアル

Nature 565, 7739 doi: 10.1038/s41586-018-0850-3

ノードとストラットを周期的に配置したアーキテクテッド・マテリアル(architected material)は、軽量であり、従来の固体には現れない特性(負のポアソン比など)を複数併せ持つことがある。これまで報告されたアーキテクテッド・マテリアルは、全て同じ向きになるように配置された複数の同じ「ユニットセル」から構成されていることが多い。このため、降伏点を超えて負荷をかけると、局所的な高応力帯が現れ、その機械的強度が破局的に急低下する。この「降伏後の急低下」は、金属単結晶における転位すべりに伴う応力の急落に似ている。今回我々は、結晶材料に見られる硬化機構を用い、結晶材料のマイクロスケール構造(粒界、析出、相など)を模倣することによって、頑丈で損傷に耐えるアーキテクテッド・マテリアルを開発した。今回のアーキテクテッド・マテリアルにおける、結晶に着想を得たメソスケール構造は、金属合金における結晶学的微細構造と同様に、機械的特性にとって重要である。今回の手法は、冶金学の硬化原理とアーキテクテッド・マテリアルを組み合わせ、所望の特性を持つ材料の設計を可能にするものである。

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