Letter

工学:飛行機のソリッドステート推進による飛行

Nature 563, 7732 doi: 10.1038/s41586-018-0707-9

最初の飛行機が100年以上前に飛んで以来、飛行機はプロペラやタービンなどの可動面を使って推進されてきた。その大半の動力源は、化石燃料の燃焼である。電気空気力学は、電気力によって流体中のイオンを加速するというもので、飛行機を推進する代替法として提案されており、可動部がなく、ほとんど音を出さず、燃焼排出物がない。しかし、そのようなソリッドステート推進システムによる飛行機は、まだ飛行していない。今回我々は、電気空気力学的に推進される、空気より重い飛行機を設計し、飛行させることにより、ソリッドステート推進システムが動力飛行を持続できることを実証する。我々は、翼長が5 mの固定翼機で10回飛行を行って、一定高度の飛行を達成したことを示す。特別に開発した超軽量な高電圧(40 kV)電力変換装置を含む全ての電池と電力システムは機内に搭載された。推力対電力比と推力密度には限界があるというのが従来受け入れられてきた見解であり、そのため、電気空気力学は飛行機の推進方法として実現不可能だとこれまで考えられてきたが、我々はこの限界を克服できることを示す。今回の研究は、電気空気力学的な飛行機推進の概念実証であり、より静かで機械的に単純な、燃焼廃出物を出さない飛行機と空気力学的デバイスの可能性を開く。

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