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遺伝学:ネッタイシマカの参照ゲノムの改良により得られた、アルボウイルス媒介生物防除についての情報

Nature 563, 7732 doi: 10.1038/s41586-018-0692-z

ネッタイシマカ(Aedes aegypti)の雌は、毎年4億人以上の人に、デング、黄熱、ジカ、チクングニアなどの危険なウイルス病原体を感染させている。蚊の高品質なゲノムアセンブリがないため、蚊の生物学的性質の理解や、蚊と闘うツールの開発が遅れている。今回我々は、さまざまな技術を組み合わせることで、顕著に改良され、完全に再注釈付けされたゲノムアセンブリAaegL5を作成し、これによって蚊の科学研究がどのように加速されるのかを実証する。我々は、物理マップと細胞遺伝学的マップを結び付け、蚊をヒト宿主や産卵場所に誘導する既知の化学感覚イオンチャネル型受容体の数を2倍にし、性を決定するM座位のサイズと構成についてのさらなる手掛かりを示し、殺虫剤抵抗性に重要なグルタチオンS-トランスフェラーゼ遺伝子群の中のコピー数多様性を明らかにした。高分解能の量的形質座位解析と集団ゲノム解析を用いて、デングウイルス媒介能力や殺虫剤抵抗性の新しい候補座位のマッピングを行った。AaegL5によって、命に関わる疾患を媒介するこの生物を防除するための新しい生物学的知見が得られ、介入戦略が促進されると考えられる。

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