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農業遺伝学:アジア栽培イネの多様な3010系統におけるゲノムの多様性

Nature 557, 7703 doi: 10.1038/s41586-018-0063-9

今回我々は、「3000イネゲノムプロジェクト(3,000 Rice Genomes Project)」の多様なアジア栽培イネ(Oryza sativa L.)3010系統のゲノムについて、遺伝的変動、個体群構造および多様性を調べた。得られた結果は、これまでに確認されている5つの主要な集団の存在と一致するが、地理的な位置と相関する複数の未報告の亜集団が存在することも示唆している。個体群内および個体群間の多様性に寄与するものとして、2900万の一塩基多型、240万の小さなインデル、9万を超す構造多様性が特定された。また、パンゲノム解析により、1万を超す新規の完全長タンパク質コード遺伝子と、多数の存–不存多様性が見いだされた。栽培化遺伝子に認められる遺伝子移入の複雑なパターンは、イネの栽培化が複数の独立した事象に起因することと一致する。3000イネゲノムプロジェクトのデータは公開されていて広く利用可能なため、イネのゲノミクス研究および育種を行うための資源となるだろう。

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