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ゲノミクス:ヒトの多数の組織にわたる遺伝子発現への遺伝的影響

Nature 550, 7675 doi: 10.1038/nature24277

ヒトゲノムの分子機能と、個体間でのその変動の特性解析は、ヒトの遺伝的形質や疾患の基礎となる細胞機構を明らかにする上で必須である。GTEx(Genotype-Tissue Expression)プロジェクトは、個体間や人体のさまざまな組織(その多くは容易には利用できない)間での遺伝子発現レベルの変動の特徴を調べることを目的としている。今回我々は、44種類のヒト組織における遺伝子発現レベルに対する遺伝的影響を報告する。大半の遺伝子で局所的な遺伝的変動が遺伝子発現レベルに影響することが分かり、さらに、93個の遺伝子と112か所の座位で染色体間での遺伝的影響が特定された。特定された遺伝的影響に基づいて、我々は組織特異性のパターンの特徴を明らかにし、局所と遠位での影響を比較し、遺伝的影響の機能的特性を評価した。また我々は、多数の組織、多数の個体のデータを利用してヒト疾患に関連する変動に影響される遺伝子や経路を明らかにできることを示す。これによって遺伝子調節や疾患の遺伝的基盤の機構解明が可能になる。

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