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微生物群集:拡大版ヒトマイクロバイオームプロジェクトにおける系統、機能、動態

Nature 550, 7674 doi: 10.1038/nature23889

ヒトマイクロバイオームにおける、基準となる微生物多様性や機能的多様性の特性解析により、マイクロバイオーム関連の疾患、多様性、生物地理学的性質、分子機能についての研究が可能になっている。米国立衛生研究所のヒトマイクロバイオームプロジェクトからは、これまでで最も広範な特性解析の結果の1つが得られている。今回我々は、このプロジェクトからのデータの第2弾として、265人のさまざまな身体部位を対象に複数の時点で試料を採集して得た、1631例の新規メタゲノム(合計2355例)について報告する。最新のプロファイリング法とアセンブリ法を用いることで、マイクロバイオームを個別化する新たな特性解析結果が得られた。系統の特定によって、身体部位に特異的な亜種クレードが明らかになり、単離ゲノムよりも系統発生学的にはるかに多様な種が定量化された。全身規模の機能プロファイリングからは、普遍的なサブセット、ヒトで濃縮されるサブセット、そして身体部位で濃縮されるサブセットへの経路がそれぞれ分類された。さらに時間的解析からは、微生物の変動が、急速に変動するサブセット、緩やかに変動するサブセット、そして安定なサブセットへと細分化された。今回の研究は、基準となるヒトの微生物多様性についての我々の知識を深め、個別化されたマイクロバイオームの機能および動態の理解を可能にするものである。

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