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疫学:ゲノム疫学研究から明らかになったジカウイルスの米国への複数の侵入経路

Nature 546, 7658 doi: 10.1038/nature22400

ジカウイルス(ZIKV)は、重篤な先天異常につながる前例のない流行を引き起こしている。2016年7月、蚊が媒介するZIKV伝播が米国本土で報告され、それ以降、フロリダ州では地元での感染例が数百件報告されてきた。ZIKVの侵入時期、感染源および可能性の高い感染経路を解明するために、我々は感染した患者とネッタイシマカ(Aedes aegypti)から採取したZIKVのゲノム塩基配列を解読することで、フロリダで最初に検出された時点からこのウイルスを追跡した。その結果、少なくとも4回、可能性としては最大で40回の侵入がフロリダでの大発生につながったこと、そして地元での伝播は、最初のZIKV検出よりも数か月前の2016年の春に始まった可能性が高いことが明らかになった。サーベイランスと遺伝学的データの解析から、ZIKVがマイアミの伝播区域の間を移動したことが分かった。我々の解析は、侵入の多くはカリブ海諸島と関連していることを示しており、この知見はこの地域での発生率の高さや、この地域からマイアミ地域への交通量の多さにより裏付けられる。我々の研究は、ZIKVが新たな地域で伝播を開始する仕組みを理解する手掛かりとなる。

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