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植物科学:3C法によって整列されたオオムギのゲノム塩基配列

Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature22043

コムギ連のイネ科穀類は、農業の誕生以来、温帯地域における主要な食糧源となってきた。これらの穀類ゲノムは巨大で、反復配列が多く含まれることと、減数分裂組換えがほとんど見られない大きな領域が動原体周辺に存在することを特徴とする。今回我々は、オオムギ(Hordeum vulgare L.)の高品質な参照ゲノムのアセンブリ結果を報告する。3C法(chromosome conformation capture)に基づくマッピングを用いて、動原体周辺空間全体にわたる塩基配列の線形整列を明らかにし、核内でのクロマチンの空間配置をメガ塩基分解能で調べた。その結果、遺伝子と反復配列の組成は、遠位領域と近位領域とで異なることが分かった。遺伝子ファミリーの解析からは、発生中の種子への栄養素の輸送や穀粒中での糖質の動員に関わる遺伝子に、系統特異的な重複が見られることが明らかになった。我々は、現代のエリート系統の生殖質で塩基配列の多様性がゲノム内でどのように区分されているかを調べることにより、今回得られたオオムギの参照ゲノム配列が育種において重要な意味を持つことを示し、遺伝的侵食を受けやすい領域を明らかにする。

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