Letter

化学:統一的な動力学的三次元分割モデルによる結晶成長の予測

Nature 544, 7651 doi: 10.1038/nature21684

結晶成長の理解と予測は、現代の材料における機能制御のために不可欠である。100年以上の研究にもかかわらず、結晶成長過程の分子レベルの複雑さが走査プローブ顕微鏡法によって明らかになったのは、つい最近のことである。こうした大量の新情報を整理して理解するには、新しい結晶成長の法則を構築し検証する必要がある。しかし、さまざまな結晶系の複雑さと多様さゆえに、これまで結晶成長を詳細に把握する試みは、通例1つの系にしか適用できないモデルの開発に頼ってきた。そうしたモデルを用いても、結晶の種類や構造全般を扱う統一的モデルの構築に必要な幅広い理解を達成することはできない。今回我々は、統一的な動力学的三次元分割モデルを用いて、晶癖と表面トポロジーの分子スケールシミュレーションを同時に行うことによって、欠陥構造の組み込みを含め、さまざまな種類の結晶の成長を理解し、理論的には予測も可能な一般的方法について報告する。この手法では、準安定なために一時的に存在する、「自然タイル」またはボロノイ多面体に構造を分割する必要がある。こうして、分割されたユニットは、モンテカルロアルゴリズムによる結晶の再構築に適したものとなる。我々は、ゼオライト、金属有機構造体、方解石、尿素、L-シスチンなど、さまざまな種類の結晶について結晶成長を予測することによって、今回の手法を実証した。

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