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がん:子宮頸がんの統合的ゲノム・分子特性解析

Nature 543, 7645 doi: 10.1038/nature21386

子宮頸がんはいまだに世界中のがん関連死の主な原因の1つである。今回我々は、228例の原発性子宮頸がんについての広範囲にわたる分子特性解析結果について報告する。これは、これまで行われた子宮頸がんの総合的ゲノム研究の中で最大規模のものの1つである。我々は、顕著なAPOBEC変異誘発パターンや、子宮頸がんで有意に変異している新しい遺伝子としてSHKBP1ERBB3CASP8HLA-AおよびTGFBR2を見いだした。また、免疫標的のCD274(別名PD-L1)やPDCD1LG2(別名PD-L2)の増幅や、ラパチニブへの応答と関連付けられているBCAR4長鎖ノンコーディングRNAの増幅も発見した。ヒトパピローマウイルス(HPV)の組み込みが、HPV18関連試料の全てと、HPV16関連試料の76%で見られ、構造異常や標的遺伝子の発現増加と関連していた。また、主にHPV陰性腫瘍で構成され、KRASARID1AおよびPTENの変異を比較的高頻度で持つ、子宮内膜様の子宮頸がんの独特な種類を発見した。178試料を総合的にクラスター化することで、ケラチンの発現が低い扁平上皮がんを多く含むサブグループ、ケラチンの発現が高い扁平上皮がんを多く含むサブグループ、腺がんを多く含むサブグループを明らかにした。これらの分子解析は、子宮頸がんの新たな治療標的候補を明らかにしている。

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