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ワクチン:強力なジカ–デングウイルス抗体による交差中和の構造的基盤

Nature 536, 7614 doi: 10.1038/nature18938

ジカウイルスはフラビウイルス属のウイルスで、以前にはヒトの重症疾患とは関連付けられていなかったが、最近の大発生によりブラジルの新生児に見られる小頭症やフランス領ポリネシアの成人のギラン・バレー症候群と結び付けられるようになった。ジカウイルスはデングウイルスと近縁のウイルスで、今回我々は、デングウイルス感染患者から単離した、コンホメーションエピトープを標的とする抗体群の一部が、ジカウイルスも強力に中和することを報告する。ジカウイルスのエンベロープタンパク質と複合体を形成したこれらの抗体のうちの2つの結晶構造から、保存された1つのエピトープの詳細が明らかになった。このエピトープは、ウイルス成熟の際にエンベロープタンパク質二量体がprM(precursor membrane)タンパク質と相互作用する部位でもある。ジカウイルスとデングウイルスの免疫複合体の比較から、ジカウイルスとデングウイルスの両方の感染を同時に防御する強力な交差中和抗体を誘導できる汎用型ワクチンの合理的でエピトープに焦点を絞った設計を行うためのリードが得られる。

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