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ゲノミクス:C. elegansゲノムの時空間的分解能での調節解析

Nature 512, 7515 doi: 10.1038/nature13497

ゲノムでの転写調節事象の構造や動態を細胞レベルの分解能や時間分解能で明らかにすることは、発生や疾患の調節基盤を解明するのに極めて重要である。今回我々は、ChIP-Seq(クロマチン免疫沈降試料の塩基配列解読)実験を241回行って、線虫の一種であるCaenorhabditis elegansの発生の複数段階にわたる転写因子や調節タンパク質計92種類の結合部位のゲノム内分布を決定した。調節因子の結合情報と細胞レベル分解能の発現データを統合することで、後生動物の転写因子結合を時空間的に分解したマップが得られた。このマップを用いて我々は、転写因子の共結合や共発現のレベルでの組み合わせ論理をコードする発生調節回路を詳しく調べ、調節因子結合部位のゲノム被覆とクラスター形成状態、転写因子の結合傾向や転写因子に調節される生物学的過程、転写因子の全体的な共会合、および調節パターンの共有を示唆するゲノムサブドメインの特徴解析を行った。さらに、個々の細胞系譜や細胞種の発生運命指定のために重要な転写因子や、転写因子同士の共会合も明らかにした。

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