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生体材料:リンパ節を標的とする分子ワクチンの構造に基づくプログラミング

Nature 507, 7493 doi: 10.1038/nature12978

がん患者ではセンチネルリンパ節(LN)の画像化による同定は色素の注入によって行われている。この色素は内因性アルブミンと高い親和性で結合して複合体を形成し、それを標的であるLNに送り込む。LNでは、この複合体はそこに常在する食細胞によって効率よく取り込まれる。我々は、この「アルブミンヒッチハイキング」という手法の分子ワクチンへの転用を試みた。この方法では、抗原あるいはアジュバントという積み荷からなる両親媒性物質(amph-vaccine)を、溶解性を高める極性ポリマー鎖によって脂溶性のアルブミン結合尾部と連結したものを合成する。構造的に最適化したCpG-DNA/ペプチドamph-vaccineをマウスに投与したところ、LNへの集積が親化合物に比べて著しく増加し、全身への播種が抑えられ、その結果としてT細胞のプライミングが30倍増加し、抗腫瘍効果が増強され、一方で全身的な毒性は大幅に低下した。amph-vaccineは、サブユニットワクチンの効果と安全性を同時に高める、簡単で広く応用が可能な戦略となる。

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