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免疫:エピトープに着目したワクチン設計の原理証明

Nature 507, 7491 doi: 10.1038/nature12966

ワクチンの大部分は、脆弱なエピトープに対する防御性中和抗体の誘導によって感染症を防ぐ。複数の主要な病原体は、その一部では中和抗体の標的となる脆弱なエピトープが見つかっていたにもかかわらず、従来の方法で開発されたワクチンに対して耐性を示しており、そのためにエピトープ特異的な中和抗体を誘導する新しいワクチン設計法が必要とされている。今回我々は、RSウイルス(respiratory syncytial virus)由来の中和エピトープを用いて、コンピューターによるタンパク質設計により、ウイルスエピトープ構造を正確に模倣し、強力な中和抗体を誘導するタンパク質の足場を作出できることを示す。この足場は小型で熱の影響を受けにくく、安定なコンホメーションを持つ。このような足場は、乳幼児、子供や高齢者の感染予防に必要なヒトRSウイルスワクチンの研究・開発に対する有力な手がかりとなる。もっと一般的に見れば、今回の結果はエピトープに注目し、足場を用いるワクチン設計に対する原理証明となり、ヒト免疫不全ウイルスやインフルエンザウイルスのような抗原が迅速に変化する病原体などの多様なワクチン標的に対するこのような戦略の評価を助け、開発を促進する。

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