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遺伝:Uhrf1に依存したH3K23のユビキチン化が、維持DNAメチル化と複製とを共役させる

Nature 502, 7470 doi: 10.1038/nature12488

分化した個々の細胞の表現型を維持するには、DNA複製の際にDNAメチル化パターンを忠実に引き継ぐことが重要である。Uhrf1(ubiquitin-like with PHD and ring finger domains 1;別名Np95あるいはICBP90)がSRA(SET and RING finger associated)ドメインを介してヘミメチル化DNAに特異的に結合し、Dnmt1をこのヘミメチル化部位に誘導することによって、DNAメチル化の維持に重要な役割を果たすことは明らかになっているが、Uhrf1がこの維持DNAメチル化とDNA複製とを協調させる仕組みはほとんど解明されていない。今回我々は、Uhrf1に依存して起こるヒストンH3のユビキチン化が、この維持DNAメチル化に不可欠なことを明らかにする。我々は、アフリカツメガエル(Xenopus)の卵抽出液を用いて、in vitroで維持DNAメチル化過程を再現することに成功した。Dnmt1を除去すると、Uhrf1に依存したヒストンH3のリシン残基23のユビキチン化が著しく亢進した。Dnmt1はin vitroで、以前から知られる複製部位集積配列を介してユビキチン化H3に特異的に結合した。Uhrf1のRINGフィンガー変異体は、哺乳類の培養細胞において、DNA複製部位へとDnmt1を集積することができず、DNAメチル化を維持できなかった。これらの知見は、ヒストンH3のユビキチン化を介してDNAメチル化とDNA複製がどのような仕組みで結びついているかを示す、我々の知るかぎり初めての証拠である。

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