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がん:子宮内膜がんの総合的なゲノム特性解析

Nature 497, 7447 doi: 10.1038/nature12113

我々はアレイ法と塩基配列解読法に基づく技術を用いて、子宮内膜がんの373検体を対象に、ゲノム、トランスクリプトームおよびプロテオームの総合的な特性解析を行った。子宮漿液性腫瘍と、高悪性度の類内膜腫瘍の約25%には、多数のコピー数変化があり、DNAメチル化の変化は少なく、エストロゲン受容体/プロゲステロン受容体の発現量が低く、TP53変異の頻度は高かった。類内膜腫瘍の大半では、コピー数変化やTP53の変異はあまりないが、PTENCTNNB1PIK3CAARID1AKRASに変異が多く、SWI/SNF型クロマチンリモデリング複合体遺伝子ARID5Bには新規変異が見られた。我々が同定した一群の類内膜腫瘍では、トランスバージョン変異頻度の顕著な増加が見られ、POLEのホットスポット変異が新たに同定された。今回の結果から、子宮内膜がんは次の4つのカテゴリーに分類できる。すなわち、POLE超高頻度変異型、マイクロサテライト不安定化高頻度変異型、低コピー数型および高コピー数型である。子宮漿液性がんのゲノム特性は、卵巣漿液性がんや基底膜細胞型乳がんと共通していた。したがって、子宮内膜がんのゲノム特性から再分類が可能なことは明らかであり、こうした再分類は女性の悪性腫瘍患者の術後補助療法に影響を及ぼすものと考えられる。

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