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遺伝:転写因子フットプリントにコードされているヒト調節配列の包括的な目録

Nature 489, 7414 doi: 10.1038/nature11212

ゲノムDNAに結合する調節因子は、その結合配列をDNアーゼIによる切断から保護するため、ヌクレオチドレベルの分解能の「フットプリント」を残す。我々は、41種類の細胞や組織に対して横断的にゲノムDNアーゼIフットプリント解析法を用いて、調節領域内の4,500万か所の転写因子占有事象を検出し、840万個の異なる短い配列エレメントに対するさまざまな結合を示す。今回我々は、このようなゲノムの小さな配列区画(エキソームのおよそ2倍の大きさ)が、DNA結合タンパク質の保存された認識配列の広範なレパートリー(ヒトのシス調節配列目録の2倍近い規模)をコードしていることを示す。我々は、対立遺伝子のクロマチン状態に影響を与える遺伝的変異がフットプリント部位に集中していること、また、これらのエレメントがDNAメチル化から選択的に保護されていることを見いだした。高分解能のDNアーゼI切断パターンは、ヌクレオチドレベルでの進化的保存を反映していること、および、タンパク質–DNA相互作用面の結晶構造解析結果をなぞっていることから、転写因子構造は進化の過程でヒトゲノム配列に刻み込まれていると考えられる。また、数千個ものヒトプロモーター内で、転写産物の開始部位を正確に定める定型化した50塩基対からなるフットプリントが見つかった。最後に、配列面でも機能面でも高度に保存されている多数の新規の調節因子認識モチーフについて説明し、また、発生、分化および多能性の主要な調節因子の結合パターンと非常に類似した細胞選択的占有パターンを示す。

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