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免疫:杯細胞は小腸で腸管内抗原をCD103+樹状細胞に運搬する

Nature 483, 7389 doi: 10.1038/nature10863

腸の免疫系は、食物、共生細菌叢および潜在的な病原体由来の外来抗原の混合物にさらされている。バックグラウンドの無害の抗原に対しては不適切な応答が回避される一方で病原体特異的免疫が誘導される仕組みの解明は、腸の感染や炎症性疾患を理解して治療するために不可欠である。タンパク質抗原の摂取により経口寛容が誘導されうるが、これには制御性T細胞の発生を促す腸の樹状細胞(DC)のサブセットも一部関与している。膨張性の単層の吸収性絨毛上皮の下にある粘膜固有層(LP)には、大きなDC集団(CD11c+ CD11b+ MHCII+細胞)が含まれ、それらは2つの主なサブセットからなる。すなわち、IgA産生を促進し、リンパ球に腸へのホーミングをインプリントし、制御性T細胞の発生を誘導するCD103+ CX3CR1 DCと、腫瘍壊死因子α(TNF–α)の産生、腸炎およびTH17 T細胞の発生を促進するCD103 CX3CR1+ DC(マクロファージの特徴を持つ)である。しかし、in vivoで腸のLP-DCの異なるサブセットが腸管内の抗原を捕捉する機序はほとんど調べられていない。我々は、破壊を最小限に留めたin vivo画像法を用いて、定常状態では小腸の杯細胞(GC)が、腸管内からその下に存在するCD103+ LP-DCへ低分子可溶性抗原が運搬される通路として機能することを示す。寛容を誘導する性質を持つDCへの抗原の優先的な運搬は、このGCの機能が腸の免疫恒常性に重要な役割を果たしていることを示唆している。

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