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進化:29種の哺乳類を用いて作成したヒトの進化的制約の高分解能マップ

Nature 478, 7370 doi: 10.1038/nature10530

近縁生物のゲノム比較解析はゲノムを解明するための強力な手段となることがわかってきた。本研究では、真獣類29種のゲノムに関して塩基配列解読および比較解析を行った。その結果、ヒトゲノムの5.5%以上が純化選択を受けたことが確認され、ゲノムの約4.2%に当たる、進化的制約を受けてきた配列の位置が明らかになった。進化的特徴および実験データセットとの比較により、制約を受けてきた塩基の約60%に関して考えられる機能が示唆された。これらの配列から、少数の新たなコードエキソン、終止コドンの読み飛ばしと考えられる複数の事象、および、タンパク質コードエキソン内部にある1万領域以上のオーバーラップ同義的制約が明らかになった。また、RNA構造ファミリーの候補が220個見つかり、潜在的なプロモーター、エンハンサー、およびインシュレーター領域とオーバーラップする配列が100万個近く見つかった。正の選択を受けた特定のアミノ酸残基、可動性因子からイグザプテーションによって生じた28万個の非コード配列、および霊長類とヒトで進化が加速された1,000個を超える配列が見いだされた。疾患関連変異とのオーバーラップから、今回の知見がヒトの生物学的特性、健康および疾患に関する研究に関係してくることが示される。

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