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植物:塊茎作物ジャガイモのゲノムの塩基配列と解析

Nature 475, 7355 doi: 10.1038/nature10158

ジャガイモ(Solanum tuberosum L.)は、穀物以外の食用作物として世界で最も重要なものであり、世界の食料安全保障にとって中心的な存在である。ジャガイモはクローンとして増殖し、ヘテロ接合性の高い同質四倍体で、深刻な近交弱勢を被る。今回我々は、ホモ接合性の倍加一倍体ジャガイモクローンを使って、844メガ塩基のゲノムの86%に関してシーケンシングと組み立てを行った。その結果、タンパク質をコードする遺伝子39,031個が予測され、古倍数体起源を示すゲノム重複事象が少なくとも2回起こったことを示す証拠が得られた。今回のジャガイモゲノムは、キク亜綱で初めて解読されたゲノム塩基配列であり、この巨大な被子植物分岐群に特異的な遺伝子2,642個の存在が明らかになった。我々は、ヘテロ接合型二倍体クローンの塩基配列も解読し、遺伝子の存在/非存在に関する異型など、有害と考えられる変異が高頻度で生じていて、それらが近交弱勢の一因と考えられることを明らかにした。遺伝子ファミリーの拡張、組織特異的な遺伝子発現、および新たな経路への遺伝子の動員が寄与して、塊茎発達が進化した。今回解読されたジャガイモゲノム塩基配列は、この重要な作物の遺伝学的改良のための基盤となる。

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