Letter

工学:切り離し可能なエピタキシャル多層集合体を用いたGaAs光起電装置と光エレクトロニクス機器

Nature 465, 7296 doi: 10.1038/nature09054

ガリウムヒ素(GaAs)のような化合物半導体は直接遷移型であり、電子移動度が高いため、多くの用途でシリコンを上回る利点がある。その実例は、高効率光起電デバイスからRF電子機器やほとんどの形態の光エレクトロニクス機器までさまざまである。しかし、化合物半導体材料の大面積高品質ウエハーを成長させ、それらをシリコン基板やガラスやプラスチックなどのアモルファス基板上に密着させて集積化するには費用がかかるため、使用範囲は限られている。本論文では、このような難問の多くに対処可能な材料と製造概念について述べる。これは、GaAs膜やAlGaAs膜を成長させて厚いエピタキシャル多層集合体にした後、ばらばらに切り離して別の基板に転写することによっている。この方法によって、大面積フォーマットでのデバイスの集積化を可能にする高品質半導体材料が大量に得られ、ウエハーを再利用してさらに成長させることもできる。ガラス板上のGaAs系金属半導体電界効果トランジスターや論理ゲート、シリコンウエハー上の近赤外撮像デバイス、プラスチックシート上の光起電モジュールという3つの応用によって、この方法の可能性の一部を実証した。これらの結果は、原価構成、フォーマット、面積被覆率、使用モードが従来の成長方法や集積化方法に適合しない応用における、GaAsなどの化合物半導体の実装の例示である。

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