Letter

考古:シベリア南部に存在した未知の人類の完全なミトコンドリアDNAゲノム

Nature 464, 7290 doi: 10.1038/nature08976

何人分ものDNA塩基配列が決定されているネアンデルタール人は例外として、それ以外の人類系統の数および遺伝的関係は、ほとんど解明されていない。今回我々は、シベリア南部のアルタイ山脈のデニソワ洞窟で2008年に発掘された骨から回収された完全なミトコンドリアDNA(mtDNA)の塩基配列について報告する。これは、従来知られていなかった種類の人類のmtDNAであり、解剖学上の現生人類およびネアンデルタール人の共通祖先と約1.0 Myrに分岐したと考えられる。このことは、今回の人類を生じたアフリカからの人類移住が、ネアンデルタール人および現生人類の祖先を生じた人類移住とは別のものであったことを示している。骨が発見された洞窟の層序から、この「デニソワ人」は、時間的および空間的に、ネアンデルタール人および現生人類の近くで暮らしていたと考えられる。

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