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遺伝:タバコ曝露の複雑な特徴を示す小細胞肺がんゲノム

Nature 463, 7278 doi: 10.1038/nature08629

がんは突然変異によって推し進められる。全世界で、喫煙はがんの原因となるライフスタイル関連曝露の主要なものであり、DNAに結合して変異を起こす60種を超える化学物質を介してがんを生じさせる。大量並行塩基配列決定法を用いて、我々は小細胞肺がん細胞株NCI-H209の配列を解読し、喫煙に関連する変異の負荷を探索した。134個のコード領域エキソンを含む、合計22,910個の置換が体細胞で同定された。多数の突然変異の特徴から、タバコ煙に複数の発がん物質が混ざり合って存在していること、それらが特定の塩基と周辺配列状況に指向性をもつことがわかる。転写共役修復経路および、発現に関連する、もう1つのより一般的な修復経路の影響は明らかだった。読み枠内にCHD7エキソン3-8の反復配列をもつ直列重複およびPVT1-CHD7融合遺伝子をもつその他2つの細胞株が見つかったが、これは、CHD7がこの疾病で繰り返し再配列されている可能性を示している。これらの結果は、次世代型の配列決定法の能力を示すものであり、がんに関係する突然変異過程、細胞修復経路、および遺伝子ネットワークについてのこれまでにない手がかりが得られる。

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